着替えるために更衣室へ向かう途中で
2人は麗日に話しかけられた。


「あ！！君たち！！入試の！！」
「！君あん時の無重力の」
「そうー！入試の時ありがとうね！受かってよかったね！あ、麗日お茶子だよよろしくね〜」
「あっ！！！あああの時の！！み、みみみみ緑谷です入試の時はあありがどうございました！！」


顔を真っ赤にしながら礼を言う緑谷と
うららかに微笑みながら話しかけてきた麗日。
名前を覚えて、言葉を返す



「うん、受かってよかったじゃーん！あ、あたしは生月星奈、こっちは双子の弟の天城ね、どっちも生月だから名前呼びでいいよー」
「生月だとややっこしいだろ、それより急がねぇとやばいんじゃね？」
「わ、ほんとだ！」


慌てて更衣室へ急いで体操着に
着替えてグラウンドへ出て言い渡されたのは‥



「「個性把握テストォ！？」」
「入学式は！？ガイダンスは！？」
「ヒーローになるならそんな悠長な行事出る時間ないよ」



雄英は自由な校風が売り文句
それは先生もしかり‥
それはさておきやることは体力テストだ。



「ソフトボール投げ、立ち幅跳び、５０m走、持久走、握力、反復横跳び、上体起こし、長座体前屈。中学の頃からやってるだろ？個性禁止の体力テスト…合理的じゃない、爆豪、中学の時、ソフトボール投げ何mだった？」

　

爆豪が『６７m』とだけ簡潔に答えた
相澤は彼にボールを投げ渡す。

　

「じゃあ個性を使ってやってみろ‥円からでなきゃ何しても良い、早はよ、思いっきりな」
「んじゃまぁ‥‥死ねぇ！！！！！」



そんな暴言を吐きつつ爆風に乗せて
ボールをぶん投げる‥そして出たのは
705.2m‥個性を使ってもいいテストに
生徒たちは面白そうと湧くが‥



「…面白そう…か。ヒーローになる三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい？…よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう…生徒の如何は教師の自由、ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」


いきなり言い渡されたのは最下位の除籍処分
そんな先生の言葉に生徒はザワついた‥
入学初日で除籍処分とは些か
横暴、理不尽だと生徒から
非難が飛ぶが相澤は構わず続けた



「そういう理不尽ピンチを、覆していくのがヒーロー、プルスウルトラさ‥全力で乗り越えて来い‥さあ、本番だ」

　

　

個性把握テストが始まった

第1種目 50m走



「3秒4！！」



飯田が全力で走っての記録は3秒4だった



「(50m走じゃ3速までしか入らんな‥)」


そう飯田がふくらはぎのエンジンを
見たその時だった



ドッ！！！



「2秒3！！」
「何！？」


自分より上の記録が聞こえて
驚いて飯田は振り向く、そしてそこに居たのは‥



「こんなとこかァ」
「な、星奈さん！！」



星奈だった、だがそれでは終わらない



「2秒30！！」
「！！！」
「あ、ちくしょう星奈に負けた」



天城も2秒台を出したのだ
これには生徒たちが群がり賞賛した



「すごっ！！速！！個性は！？」
「え、使ってない」
「右に同じく」
「普通に走ったの！？すげぇ！！」
「ぼ……お、俺が足の速さで負けるとは……これが雄英か！！」
「(ヒーロー協会から来たとは聞いていたがここまでの実力持ってんのか‥)」



第2種目、第3種目、第4種目と
どんどん進んでいき‥第5種目、ボール投げ



「えい！！」


無重力を使って麗日が無限の記録を出した
そして次は星奈の番だ



「よいしょっと‥ほんじゃま！！」



ポーン、とボールを宙に放り投げると
手のひらを突き出し‥



「ライトショット！！！！」



ドン！！と手のひらから太いエネルギー
ビームのようなものを発射させる！！
するとボールは吹っ飛んで‥見えなくなった



「記録‥無限」
「ビームで吹っ飛んでったー！？」
「すご‥」
「何もんこの子‥」


そして次‥天城



「じゃ、次俺な」


左手でボールを持ち‥ぽんと宙に投げると
右手から電気の鳥を生み出し‥



「サンダーバード」



電気の鳥にボールをくわえさせて遠くに飛ばした
また無限である



「また無限が出た！！」
「電気の鳥出たぞ電気の！！！すげぇー！！！！」
「かっけぇー！！」