4月の誕生石ダイヤモンド
ほとんどの女子が欲しがり、憧れる宝石…
もしもそんなダイヤモンドが大量にある鉱山を見つけたら…あなたはどうしますか？



「よっ！ほっ！」
「わぁー、うまいな夢子ちゃん！」
「ほんとね、アタシ最近やってないわねけん玉」
「どーも、おかしいぞ？」


今日は鬼太郎の家に夢子が遊びに来ていた。
白夜がけん玉をする夢子と鬼太郎と雑談をしていると新聞を読んでいた目玉おやじが呟いた言葉に3人は耳を向けた。


「この男、ダイヤの鉱山を持っている等と言ってはおるがのぉ」
「ダイヤの鉱山なんて日本にはないわよ」
「よもや、妖怪のせいではあるまいのぉ」
「ダイヤモンド妖怪の事かい？あいつなら砂かけばばあに懲らしめられて1000年の眠りについてるはずだよ」


戸田鬼太郎が話しながらけん玉をしていると、糸の切れたけん玉が目玉おやじにあたってしまっていた光景を見て白夜は頭を抱えた。
怪しいと見込んだ戸田鬼太郎と目玉おやじは詳しく調べることにした。
夢子はそのため帰路へつくことにし、
白夜と戸田が途中まで送ることにした。


「あーあ、ダイヤモンドかぁ…私もひとつ欲しいなぁ」
「え？夢子ちゃんも？」
「ふふっ、女の子なら誰だって欲しいわよ！」
「じゃあ…白夜ちゃんも？」
「私？私はそんなに…かしらね、見飽きてるし持ってるし…あ、でもダイヤの指輪は欲しいなって思ったことはあるわ」
「そうなんだ…」


白夜のその言葉に戸田は白夜の指にダイヤの指輪がハマった姿を想像し笑みがこぼれた。
もしもそのまま指輪をはめるのが自分だったのなら、と想像が進んだ所で意識を現実へ戻すかのように頭をぶんぶんと降った。


「(白夜ちゃんなら似合うだろうな…もしもその指輪が婚約指輪だったのなら…そしてその相手が、もしも、僕だったら……)」
「な、なんて何を考えてるんだろうな僕は！！」
「鬼太郎あんた何してんの？」
「あっ、な、なんでもないよ！！」
「？じゃあ鬼太郎さん、さよなら！」


夢子はそこで戸田達と別れ、自転車に乗り帰って行った。
そこへちょうどカラスがやって来たのをみた鬼太郎がカラスに声をかけた。


「おーい、カラスくん！聞きたいことがあるんだ！」


一方その頃、夢子はダイヤ鉱山を見つけ大もうけするために社長達を追っていたが車が壊れ立ち往生していたねずみ男と遭遇していた。
場所をつかんだねずみ男は「柿を食べないか」と誘い…夢子を自転車の後ろに乗せてその場所へと向かうが柿は食べられていた。


「あーあー、全部食われちまっているよ！ん？あっちの方はよくなってるな！」


ねずみ男は扉の先に別の柿の木があるのを見つけると道具を使って扉を破ろう道具を叩きつける。


「ねずみ男さん！私そこまでしてまで柿なんて食べたくないわ！」
「まぁ任せなさい、って！」


扉は無理やり開かれ、ねずみ男は鉱山へゆくために隙間から様子を伺う…
するとまるで宇宙服のような防護服に身をまとった社長達が岩を道具でどかす…
と、その下から階段が現れた。


「くくく、よーし…！」


ねずみ男はそれを確認すると社長達を
気絶させ、抵抗の様子を見せる夢子を連れて階段の先へと進んで行った。
その様子を見たカラスは鬼太郎と白夜の元へ飛んで行くと2人に説明した。


「あの柿の木がある祠へ！？」
「面倒なことになったわ」
「やっぱりそうか、こりゃ大変だ！カラスくん！君は至急この事を父さんに伝えてくれ！行こう白夜ちゃん！」
「えぇ！」


戸田は白夜の手を掴み勢いよく走り出した。
その間ねずみ男と夢子はずんずんと進んでいた…
その頃目玉おやじは迎えに来た星郎と話していた。


「なんじゃと？夢子ちゃんがまだ戻っていない？」
「うん、それで僕迎えに来たんです」
「おかしいなぁ、鬼太郎も白夜も送っていったまま戻ってこないし…」


その時、ちょうど鬼太郎の伝言を伝えるためにカラスがやって来た。
カラスの伝言を聞いた目玉おやじはすぐにカラスの上に乗る。


「何！？鬼太郎が！？」
「お父さん！カラスはなんて言ってるんです！？」
「鬼太郎と白夜が柿の木の下にある地獄の洞窟へ行ったそうじゃ！」
「じ！地獄の洞窟！？」
「そこにはダイヤ妖怪がおるんじゃ！星郎くん！鬼太郎と白夜と夢子ちゃんをすぐに連れ戻してくるからの！」


星郎にそう伝えた目玉おやじはカラスに乗り飛び去っていった。