百均で必要なものを買い込み
次はゴクオーリクエストの
モール内にある駄菓子屋へと移動した
駄菓子屋へ移動すると懐かしい
菓子が多く見られ香澄は
頬を緩めた。



「…わ、この指輪の形した飴懐かしいな…」



その中から手に取ったのは指輪の形の飴だ
色は赤、イチゴ味だ




「…ふふ、これ食べるの勿体なくって…」
「オネーサン、オネーサン！」
「ひゃっ、！？」




思い出に浸っていると、突如
ゴクオーが声をかけてきた
香澄は肩を跳ねさせて
立ち上がり振り向いた。




「ご、ごめんね、何？」
「オレっちシガレッチョ
買い終わったって言いに来たんだけどー
オネーサンまだかかる？」
「あ、今お会計するから…」




香澄は指輪の形の飴…
リングキャンディを手に取ると
会計し終えゴクオーの元へと戻ってきた。




「オネーサン何買ったの？
あ、リングキャンディ？」
「そうだよ、久しぶりに食べたく、なっちゃった」
「メルヘンだねー、ケケケ」



ケタケタと笑うゴクオーに
香澄は少し恥ずかしそうに
顔を伏せた
そして次に向かったのは楽器店
楽器をスルーして向かったのは楽譜のコーナー



「…えと…あ、あったこの楽譜…」
「オネーサン相当ピアノ好きなんだな」
「う、ん……昔からやってて…
おばあちゃんがね、ピアニストで…
憧れだったの、おばあちゃん
だから…」



嬉しそうに語る香澄に
ゴクオーはキョトン、とすると
またいつもの笑みに戻った




「一生懸命だな、オネーサン
コンクールとかあったら絶対来るぜ」
「ありがとうね、ゴクオーくん
……じゃ、何食べる？」
「フードコートいってからだな！」
「色々、あるもんね」




同棲初日
ゴクオーは香澄を見上げながら
心の中で彼女のことを振り返っていた




「(ピアノに一生懸命で正直、
面白そうだねーこのオネーサン)」




始まったばかりのゴクオーとの同棲
これからどうなる？