恐怖のブサイクゴンの巻

「全くなぜ吾輩がこんな事を」



ブツブツ、と文句を垂れながら土蜘蛛は
買い物に行った母の元へと歩いていた
その手にはラブレターが握られていた
そのラブレターを書いたのは‥父、止郎
父である止郎は何でも

「サプライズでママをドキドキさせたいから」

とラブレターを書き、それを土蜘蛛に持たせて
渡そうと言うのだ。




「砂を吐きそうだ‥む?」



そして土蜘蛛が電気屋へ通りかかったその時
土蜘蛛はとあるニュースが目に入った




『臨時ニュースです、埼玉県越谷市蒲生に
この世のものとは思えない恐ろしい怪獣が
現れました』
「おいここでは無い‥か?」




ここじゃあないかと土蜘蛛が呟いていると‥
突如土蜘蛛の頭上に影がさした
何か嫌な予感がすると思いながら
ゆっくりと振り向く‥と




「アンギャァァァァス!!!」
「どわぁぁぁぁあっ!?です代!?」




そこには怪獣と化してしまった
です代が暴れており土蜘蛛は
飛び上がり驚いた
なぜです代が!?と驚いていると
幸運の星から声がした





「洋一、その怪物は宇宙人に
操られたです代だ!早くラッキーマンに
変身した方がいいぞ!」
「言われなくともそうする!!」




さっさとらっきょうを取り出して
1粒口にして変身すると土蜘蛛は
変身してブサイクゴンの前へ出た。




「お主の好き用にはさせぬぞ!!!」
「んぎゃ!?」
「‥とは言ったがこのデカさでどう
対抗しろと言うのだ」




しかしこのデカさでどう対抗するかと
土蜘蛛が悩んでいると幸運の星から
牛乳が降ってきた
何かと聞けばこの牛乳の名は
ラッキー牛乳と言い飲むと
ブサイクゴンと同じくらいに背が伸びるらしい




「舐めておるのか」




馬鹿らしいとは思いつつも牛乳を
飲み干せば確かに身長がブサイクゴンと
同じくらいにでかくなり本当だった、と
土蜘蛛は小さくなったビルを見下ろしながら驚愕した。




「‥では、ゆくぞ!!」




これで互角に戦える!と土蜘蛛は
早速力を溜め込み‥隕石の術を放った。




「”隕石の術!!”」
「ふん」



しかし土蜘蛛のはなった隕石の術は
まるでハエでも叩き落とすかのように
叩き落とされてしまい土蜘蛛は戸惑った。



「な、なぬっ!?」



ならば直接攻撃だ、と土蜘蛛は拳を握り
ブサイクゴンに突っ込んで行く!!




「せいっ!!!!」




バキッ!!!と言う音が響き渡り
ダメージを与えられたかと思えば‥
ブサイクゴンはケロッとしており
土蜘蛛は冷や汗を垂らした




「‥き、効かんだと‥‥むっ!?な、なんだこれは!?」



しかしそれだけでは終わらなかった
ふと土蜘蛛が手を見ると、腕が変色していたのだ
何でもブサイクゴンに触れると触れた部分が
腐ってしまうらしい‥



「そ、それでは攻撃もろくに出来ぬ‥!」
「ラッキー様どうしたの?」
「う、腕が」
「腕がどうしたの?」




するとそこにみっちゃんがやってきて
土蜘蛛の変色した腕に心配そうに触れた‥
するとどうしたことだ、変色した部分が
綺麗に治ったでは無いか!!!




「治った!?」
「綺麗なものが触ると治るのだ」
「見代よ、助かったぞ」
「ラッキー様のお役に立てて見代うれしー!」




みっちゃんは土蜘蛛の役に立てたと
嬉しそうにしていた、が
ブサイクゴンはと言えば自分が触れば
腐ってみっちゃんが触れば治るという
事実な気に入らんかったらしく暴れていた。
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