スーパースターマン誕生の巻

「おーっ!!これは全校生徒にお披露目しなくては!!とあーっ!」



と、窓から勢いよく飛び降りた!
のだが…土蜘蛛の言う通り
スーパースターマンは容姿だけ
飛べる訳もなく
スーパースターマンは真っ逆さまに
落ちていってしまい地面にたたきつけられたが
無傷で立ち上がった。



「体だけは頑丈であるな…ふぁ〜あ」
「痩せ我慢にしか見えませんけど…」



土蜘蛛が欠伸をしていると突如、
謎の飛行音が聞こえてきて外を見ると
UFOが飛んできていた!




「またUFOが来おった」




この学校にはUFOを吸い寄せる何かが
あるのか?と首を捻っていると
またまた宇宙人が現れた。




「俺は普通の星からやってきた普通星人だ!
地球に来た理由はこれまた普通に
地球征服だ!!」
「きたなきたなー!!宇宙人めよく来てくれた!!お前をかっこよく倒して目立ってやるぜ!」
「普通に考えてお前を倒さないと地球征服は出来ないようだな」
「その通り!私が地球のヒーローだからな!!」



すっかりやる気のスーパースターマンに
努力が土蜘蛛に声をかけた



「どうします師匠宇宙人ですよ」
「あやつの実力を見るちょうどいい機会だ
ちと見物するか」



一旦ここは見物することに決めた土蜘蛛は
窓際に肘を着いて見物し始めた
見物していると…スーパースターマンは
TV局を呼んで自分が作った
スーパースターマンのテーマを歌い出し
目立っていた…
土蜘蛛がその光景にこりゃあだめか?と
ため息をついていると…




「さぁ行くぞ!!普通星人!!スーパースターカッター!!」



唯一の武器スーパースターカッターを
取り出して普通星人に投げて攻撃しようと
した…のだがカッターが重くて飛ばない
スーパースターマンに土蜘蛛は
また何度目かのため息をついた。




「どんな小さな虫けらにも命があるように
凶悪な宇宙人と言えどもそれはひとつの命
これは私の情けだ」
「とにかくお前は見掛け倒しで
弱いってことだろオラオラ!!」
「貴様私を本気で怒らす気か!?」
「怒ってみろ弱いくせに!」



ボコボコにやられるスーパースターマンに
土蜘蛛は頭を抱えてらっきょを持った




「…行くぞ努力、同じ寺子屋の者が
死んだとなれば夢見が悪い」
「師匠がそういうのであれば!」



努力を引連れ変身すると土蜘蛛は
普通星人の前へと現れ仁王立ちした。




「ラッキーマン参上!そこまでだ普通星人よ」
「ん!?おかしいと思ったらお前らが
本物のヒーローか」
「そういう事!」



それに食い着いたのが
目立ちたがりの
スーパースターマンだった



「何を言うか俺だ俺ー!
大体よーなんだよその胸のマーク!
努力に大吉だ?ヒーローなら僕みたいに
横文字にしてよー」
「こんにゃろ…!」
「よさんか努力」
「しかし師匠!」



そんなスーパースターマンの
生意気口を聞いても土蜘蛛は
平然、として努力をたしなめていた




「あの様な餓鬼の生意気口など
相手にするでない相手にするだけ無駄だ
これも宇宙人の挑発に乗らぬ
修行だと思え」
「んだとコラー!!!」
「さすがは師匠……!努力しまーす!!」




土蜘蛛の言葉を聞いた努力マンは
これも授業、と思い聞き流すことにした…
のだが



「特に努力はねぇよな!!今どきそんなの流行んねーよ今は楽してかっこよくって話よ!!」
「もう許せん!!」
「…まだ青いな」




スーパースターマンにつかみかかり
喧嘩を始めた努力マンに土蜘蛛は
ふう、と小さくため息をついて
昔の事を思い出した。




「(…あの様子を見ておるとかつての
吾輩と大ガマを思い出す………
ふふ、あやつの生意気口に比べれば
屁でもない……大ガマ……
あやつの高い声が恋しくなった)」




スーパースターマンと
努力マンの喧嘩に大ガマの事を思い出した
土蜘蛛は目を細めて思い出に浸る…




「あの…僕のこと忘れてない?」




普通星人を忘れて…



「はっ、すまぬすまぬ
またせたな、では行くぞ」
「うん待った」



そして土蜘蛛はまぁあっさりと
普通星人を倒すと喧嘩をしている
2人をびりっ!と引き離した。




「おい終わったぞ」
「えっ!?師匠いつの間に!お見逸れしましたー!」
「ははは宇宙人めこのスーパースターマンの
力でイチコロだ!!」
「てめー師匠の活躍だろうが!!」



そんな発言を聞いた
土蜘蛛はスーパースターマンの
襟をつかみあげると
彼を睨みつけた。




「スーパースターマンよ、お主が
いい年こいてヒーローごっこで遊ぶのは
勝手だが吾輩らの邪魔はするな
お主のお遊びとは違い吾輩らは
日々地球を守るため戦っておるのだ」
「なんだと!?」
「中学の年ならばよく考えなければな
行くぞ努力」
「はいっ!!師匠!!ではさらばだー!!」




土蜘蛛と努力は共に飛び去っていき
宇宙人の脅威は去った。
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