千顔マンの巻

「いってくる」


余裕を持ち、早めに土蜘蛛が
学校へ向かおうとすると彼の前に
いきなり立ちはだかった者がいた。
土蜘蛛は首を傾げながらその男を見る


「なんだお主」
「おはようございますラッキーマン師匠!!」



いきなり正体を言い当てられた
土蜘蛛はその少年を睨み警戒しながら
答えた。



「そうだが何故吾輩の正体を知っておる?
お主何者だ」
「私です!!あなたに弟子入りした
努力マンです!!」
「‥お前か」



努力マン曰く、人間体の時は
杉田努力と言う名前であり
努力して土蜘蛛の正体を
突き止めそしてこれまた努力の
末に同じクラスに転校することに
成功したのだと言う。



「ふむ‥普段から努力をするという
その心意気、気に入った
よかろう、吾輩についてくるが良い」
「師匠ーー!!!ありがたき幸せ!!」
「まず学校へ行かねばな
行くぞ努力」
「はいーっ!!」




土蜘蛛はそう返すとものすごい速さで
学校まで走っていき、努力は
そんな土蜘蛛の走る速さに
拳を握った。




「さすがは師匠ーー!!!
人間体でも物凄い速さ!!
努力してるなぁ!!お供しまーす!!」



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

そして5分後



「よし、着いたぞここが学校だ」
「ここが師匠の通う学校ですな!
‥ん!?あっ、UFOだ!!」
「なぬ?」



努力が指さす先を見ると
確かにUFOが飛んできており‥
UFOは校庭の真ん中に
着陸するとリングに変形した。
そしてそのリングから
何者かがせり上ってくる‥!!



「俺は覆面レスラー星から来た宇宙一強い男!!千顔マンだ!!俺は星から星へ旅してその星のいちばん強いヤツと戦っている!!出てこい地球でいちばん強い男!!勝てば地球は貰う!!」
「何故学校で強い男を探そうとする?
‥理解出来ぬ」




何故強い男を学校で探すんだと
土蜘蛛が頭を捻っていると
努力が千顔マンに指を突きつけた。




「何が宇宙一強い男だふざけるなー!!
宇宙一強いのは我が師匠ラッキーマン様
だ!!ね!!」
「な」
「面白いそのラッキーマンってのを連れて来やがれ!」
「待ってろカスが!!さー師匠人のいない所へいって変身しましょー!!」
「‥‥まぁ良い、侵略宇宙人を
葬るのが吾輩の役目、行くぞ」
「はいっ!!」




仕切りたがるなぁと思ったが
侵略宇宙人が来たとなれば
葬るのが役目だと土蜘蛛は
頷くと努力を連れて
学校の陰へと隠れると
変身して千顔マンの元へ現れた。



「ラッキーマン見参!!」
「努力マン参上!!千顔マン!!このお方が正真正銘宇宙一強い男ラッキーマンさまだ!!」
「‥いかにも吾輩がラッキーマンだ」
「なんだよ強そうには見えねぇぞ!!」
「なんだと?」



千顔マンのその言葉に土蜘蛛は
眉間のシワを増やして顔をしかめると
リングの上へと上がった。




「その言葉が本当か試してみるが良い!!」
「師匠適当にやっちゃってください!」
「ラッキーマンがなんぼのもんじゃい
行くぞーっ!!!」
「む」



千顔マンは土蜘蛛の事を完全に
舐めきっているようで、土蜘蛛目掛けて
襲いかかって来る!!
だが土蜘蛛はそんな千顔マンを
見据えると‥
一瞬にして千顔マンの視界から消えた!




「!?消え‥っぐぇ!!!」
「っせい!!」
「いでっ!?ぐわぁっ!!」




土蜘蛛は神速アタックを繰り出し
千顔マンに腹パンを決めると
さらに続けてワンツーパンチを
食らわせ、千顔マンは倒れ込んで唸り
努力マンはそんな土蜘蛛の強さに
感動して震えていた。



「さ、さすがは師匠‥!一瞬にして
敵の懐に入り込みパンチを食らわすとは‥!
す、凄いぜ凄すぎるぜ師匠‥!!」




土蜘蛛はコキ、コキ、と首を鳴らすと
力を溜め込み始める




「吾輩を舐めてかかった事
後悔するが良い」




そしてその力を‥一気に解放する!!!




「”必殺!土蜘蛛土遁の術!!”」




力を解放し、巨大な隕石を振らせ
千顔マンの上へと落として
千顔マンを潰してしまった
そして隕石の下敷きになった
千顔マンは爆発して死亡した。




「口ほどもない、何が最強の男だ
下らぬわ!!」
「し‥師匠ー!!お見逸れしました!!
今のは必殺技ですね!?
習得に何年かかったのですか!?」
「何年‥何年?‥‥‥1000年ほど前の
話故に忘れてしまった」
「1000年‥!!私も1000年
努力すれば習得できるのだろうか!!」




土蜘蛛の話を聞いた努力マンは
自分も1000年努力すれば
土蜘蛛土遁の術を習得できるのだろうかと
燃えていた。
1/1ページ
スキ