翌日………ヘリが船に降りてきて迎えに来た。
ソニックは船から出られると知るや否や
元気になった。



「いやー悪いね！みんなはゆっくりと
楽しんでくれよ！see you！」
「すっかり元気になったわ！」
「しょうがねぇよ束縛はあいつに毒だ」
「無理強いは、な？」
「それじゃあお先に！」



ソニックは悪いな、と言いつつも
扉の空いたヘリに笑顔で乗り込もうとした
その時…



「うぉっ！？」
「あらまぁ本物のソニックよ！」
「長生きはするもんだねぇ」



中から大勢の老人が現れた
何事か、と呆然としていると…
中からタナカが現れた。
ヘリでやってきた老人たちは
シルバースターホームの老人たちで
旅行のコーチをするように
ナイツたちが「まったり」の
コーチを頼んだという。



「お、おいおい待てよ！俺たちは
父さんたちにソニックを迎えに」
「ダメでございます！
真の戦士には休みも必要でございます！
絶えず全力を出し続けていては
お体だけではなく心も疲れてしまいます
休みを取ってこそ繰り出す技こそ！！
正に必殺の拳！」




そう話している間にヘリは
飛んでいこうとしていた。



「あっ！ちょ！ちょっと待って！」



ソニックは慌ててヘリに駆けつけたが…
ヘリは飛び去ってしまった。




「No…comeback…！！」




それからナルらは老人たちに
「まったり」のコーチをされる事となった
クリームやエミーはまったりとしていたが
テイルスやクリスはいまいち落ち着かないようだった
ソニックはといえば船から抜け出すため
だろうか15回目のジャンプに試みていた
ナルとリオーレはといえば…




「「………………」」




お婆さんふたりと本を読んでいた
ゆったりと本を読んでいる
お婆さんたちに対してナルと
リオーレとナルはは貧乏ゆすりをしたり
チラチラと他の光景を見ていたりと
落ち着かない。




「(しょ、性にあわねぇ落ち着かねぇえええ‥)」
「‥おちつか……ん？これは」
「ん？なにどうし…あ、これ母さんが書いた‥」




落ち着かずに次の本を手に取ったリオーレは
その本の著者がナルの母である
ルアである事、そしてその本の内容が
彼女と自らのの両親の馴れ初め話
であることがわかった。



「‥自分の料の馴れ初め聞いてもなぁ」
「気まずい、別の本に」
「お若いの」
「「！」」




ナルたちが別の本にしようとしたその時
お婆さんが話しかけてきた。




「先人の残した記憶に目を移すのも
いいですよ‥それがお母様お父様でも‥
きっと何かの役に立つ日が来る…」
「‥来んのかな？」
「‥そういうのなら‥」





ナルとリオーレは
その日お婆さんらと読書をして過ごした
だがその間‥ソニックがとある計画を
実行しようとしていることは知らなかった。



……………………………………………………………………

その夜、ソニックからとある報告があり
クリス達は驚愕した



「えぇ？！エミーが暴れてる！？」
「そうなんだ！きっとエミーも
この狭い船の中でストレスが！」
「ホントかよそれ、ホントならやばいが」



そこでリオーレが悩んだ後に
提案を出した



「…なら私はエミーとデュアライズして
帰ろうか？」
「んー、だけどよぉ…」



ナルがそう言いかけたその時
エミーとクリームが丁度よく
入ってきた。




「ソニックさんがそう言ってたんですね！」
「そうなのよ！ハンマーを降ってる
あたしがいちばん可愛いって！
もうどうしよう〜予感がするわ！
このまま行くとあたしとソニックは…」




エミーのその発言でソニックの企みはバレた
その発言を聞いたナルの目は
心配の目から軽蔑の目になり
ソニックを見た。




「……………お前」
「あ、ナルこれは」
「もう知らねぇ、呆れた
行こうぜリオーレ」
「あっ、お、おいナル」




氷よりも冷たい目でふん、と鼻を鳴らし
背を向けてリオーレの手を取り去っていった。




「Noooo！！！！」




ソニックの叫びが船に轟いた。