「ナル、ナイツと私行くからね
ソーンダイクの皆さんにあんたのこと
任せてるから、仲良くね」
「電話するからな、あぁすげぇ心配‥」
「大丈夫だってしつけーよ！
それにナイトディメンションで
会えるだろ？」
「それもそう、ね‥じゃあ、行ってきます」


両親であるナイツとルアが海外へ
飛び立ち、広い家にはナル
1人になった
だがナルの元には隣の豪邸の
クリスが来たり、ナルも
毎日のように来たりとしたりしていたので
寂しくはなかった
そんな日常に変化が訪れたのは
とある夜のことだった



「今日は星がよく見えるぜ、夜の飛行日和だ」



風を斬り両腕を広げてトゥインクルダスト
を出しながら飛ぶナル
姿が見えぬよう高く飛び、たまに
円状に旋回したりドリルダッシュ
してみたりと飛び回り街を上から
眺め終えて帰って来てきた、その時‥



「あぁぁあぁぁぁぁ！！」
「え？」



遠くから何かがクリスの家のプールに
落ちて来たのが見えた
なんなんだろう、と少しづつ
下降していくとクリスが落ちてきた物を
助けに飛び込んで、引き上げるのが見えた
そしてようやくそれの正体がわかった



「‥‥青い‥ハリネズミ？」



それは、二足歩行をする大きな
ハリネズミだった
サードクラスのナイトメアンの中に
羊やネズミやうさぎはいれども
あんな大きなハリネズミは
見た事がない、と下降しながら
見ていると‥



「‥‥！！」
「あ」



ハリネズミが自分に気がついて
上を見上げてきた
2人の視線がかち合う
飛んでる、だとかなんだとかの前に
ハリネズミの口から出た言葉は‥‥



「‥‥‥綺麗だ」
「え？」



綺麗、だった
その言葉に気が付きクリスも上を見る



「あっ！！ナル！起きてたの？」
「起きてたの云々の前にそいつなんだ？」



スタ、と地面に足をついて
かがんでソニックを見つめる



「俺はソニック、ソニック・ザ・ヘッジホッグさ！‥お前は？」
「‥ナル、ナル・キャンベル」
「‥ナル」



3人を、月の光が照らす‥
夜の日、彼と出会った