そして着いたエメラルドコーストリゾート…
澄み渡る青い海に白い砂浜
クリスの別荘に着いたクリームとテイルスは
共に海で遊び泳ぎ、エミーはシュノーケリングを
つけてダイビングを楽しんでいた。
一方ナルはと言えば




「………母さんめ………」




母であるルアが用意した水着を前に
にらめっこしていた。
口の端をピクピクしながら
目の前にあったのは…
上がビキニ、そして下がショートパンツに
なっている可愛らしくもスポーティーな水着




「競泳用でいいっつったのに………」
「ナルー？早くおいでよー！」
「、今行くー！！………あーもうしゃあねぇな」




用意してもらった物を着ないのも悪い、と
ナルは覚悟を決めて水着に腕を通すと
エミーらの元へとやってきた。





「ナルー！おそ………きゃー！
可愛い！似合ってる！」
「ナルお姉さん可愛いです！」
「うん！似合ってる！」
「…そうか？俺、こういう女の子らしいの
少し恥ずかしいんだけどな」




ポリポリ、と頬を掻きながら恥ずかしげに
目線を外すナルの姿はいつものような
ボーイッシュの雰囲気から変わって
女の子らしい雰囲気が漂っていた。




「女の子らしいじゃなくて、女の子でしょ？
ナルは」
「そーーだけどよぉ……落ち着かねぇな……」




似合わないと言われるよりかは良かった、と
ナルは恥ずかしげに目線を外す。
そして目線を外した先に見えた海を見て…



「あ、そうだ」



ナルはとあることを思い出して
一旦別荘に戻った
そしてその物を取ってきた…のはいいが
1人の人物が居ないことに気がついた。




「あれ、おいテイルス！エミーは」
「エミーなら砂浜散歩してったよ？あっち」
「ん、サンキュ」




ナルはテイルスに礼を告げて
エミーを追いかけて行った。