「エメラルドコーストリゾート
グランドオープン…めいっぱい楽しみましょ！」
「海に行くの初めてです！
ドキドキしますねチーズ！」
「チャオ！」




クリスがエメラルドコーストリゾートの
オープン記念の式典パーティーに
招待された為、ナルたちも一緒に
エメラルドコーストに行くこととなった。
ワクワクで準備をするエミー達とは
別にソニックはつまらなそうにして寝そべっていた。



「おい、俺も良かったのかい？
そんなリゾートなんて…」
「遠慮しないでよナル、
一緒に楽しもうよ！…あ、でも
僕が出かけてるあいだ心配だよ…」
「顔だけ出せばいいパーティーなんだからな
リンゼーの代理なんだし途中で抜けても
構わんだろ」
「ほんと！？ソニックも後で泳ぎに行こ！」
「あんなでかい水たまりの何処が楽しいんだ？」




クリスがそう声をかけたのだが
ソニックのその返答に一瞬場が凍りついた。




「ソニック、ホントに行かないつもり？」
「せいぜい楽しんでこいよ！」




走り去って行ったソニックを見て
クリスは寂しそうに彼の走り去っていく様子を
見つめて呟いた。




「ソニック、僕らと一緒に出かけるのが嫌なのかな」
「あいつ泳げねぇからじゃねぇの？」
「そうなんだよね、ソニックは
走って通れない場所は苦手なんだよ」




以前、ソニックとナックルズの戦いを見ていた
ナルがポツリと呟いた。
水に落ちた時、彼は溺れるような動作を
見せていたため泳げないのではと
察していたのだ
クリスもナルのその言葉に
初めて会った時を思い出して納得した。



「そうだったね…」
「いつになったら海辺でデートできるのかしら…」
「……」




切なそうにソニックが去った後を見つめる
エミーにナルは彼女に目線をやり
見つめていた…その時、車のクラクションが鳴る。




「坊っちゃま！セレモニーに遅刻しますよ！」
「ほれ、呼んでるぞ」
「うん、じゃあ後でね」
「早く来いよな」
「大人のお付き合い、頑張って
こなしてらっしゃい！」




そして、エミーらはXトルネードに乗り
ナルはそのまんま自分で飛んで
クリスはタナカの運転する車で
エメラルドコーストリゾートへと向かった。