その頃シャドウに連れていかれた
ナルはと言えば…



「…ここは……」
「(スペースコロニー、アーク…)」
「…アーク？」

「そうだ」

「！」




宇宙の要塞、スペースコロニーアークへ
連れてこられていた
ナルが地球を眺めていると
マリアがアークの名を呟き
その言葉を反芻していると
シャドウが後ろから現れた。




「崇高なる科学者、プロフェッサー・
ジェラルドが建設したスペースコロニーだ」
「…宇宙まで来たのは初めてだな、さすがに」
「(…またここに戻ってきてしまった)」
「………？」




マリアの悲しげな声にナルは
どういう事だ、と聞こうとしたが…
近くにいるシャドウの存在に
気づき聞くに聞けずにいたその時…




「……、？」




突如ナルの頭の中に
イメージが浮かんで来た
銃声が鳴り響く中マリアとシャドウが
何者かから逃げている図
シャドウがマリアの手を引き誰かから逃げている図…




「(、場面が変わった…？なんだ…？)」




そして場面は変わり…
カプセルのような物に閉じ込めれた
シャドウと、機械のレバーを震えながら
握るマリアの姿




『お願いよシャドウ、私の代わりに
いつか必ず…』




そこでイメージはぷつり、と途絶えた。





「(っあ！全部見れてないのに…！！)」




マリアの言葉を全て聞く前に
イメージが切れてしまった。
また見れないだろうかと目を瞑っていると
マリアの声が聞こえてきた。





「(…シャドウ……)」
「……」




悲しげな彼女の声にどう声をかけたら
いいか分からず、ナルは
窓越しにシャドウを見つめるしか無かった…





「(分かっているさマリア、
この星に住む全ての者に復讐を！！)」