〜♪‥〜♪‥



「‥ん？」



ふと、笛の音が聞こえてきた
どこかで懐かしい笛の音
オウルはその笛の音に釣られるようにして
森の中へと入っていった
そして、この笛の音がなぜ懐かしいと
思えたのかがわかった




「(この笛の音、そうじゃこれはナイツの)」




そんな訳ない、そう思いつつも
森をぬけ木漏れ日がもれる切り株へと
やってくると‥‥
そこには2本の角が生えた
ピエロの風貌をした見覚えのある後ろ姿




「！！！」




紫と黒のコントラスト
青い装飾付きのベストに
紫のユニタード

彼女はゆっくりと振り返る





「‥ん？なんだあんた」




振り返った彼女の瞳は青ではなく赤
しかし、思わずオウルの口から漏れた





「‥ナイツ」
「え？」





少女はきょとん、とすると
そのまま続けた





「ナイツは俺の父さんだけど‥
あんたなんで俺の父さんの事知ってんだよ」
「！！‥父さん？‥お前、ナイツと
ルアの娘か！！
そうか‥そうか‥」





ナイツだと思っていた彼女は
ナイツ本人ではなくその娘であることがわかった
オウルは目に熱いものを感じつつも
彼女に名を尋ねた





「名前はなんじゃ？」
「俺？俺はナル、ナル・キャンベル
俺ここ気に入ったぜ！」




ニコニコと父親と大差ないそっくりな
笑顔を浮かべてクルクルと飛ぶ
ナルにオウルは微笑んだ。





「このナイトピアはお主を歓迎するよ」