2人の頬に着いた泥を拭いてやると
長女、星奈が笑いながら言った。


「そうー！泥団子作ってたのにほっぺに着くのおかしいじゃーんってあたしらも言ってたんだよねーあっ、ただいまー」
「おかえりー、早かったね」
「研修でさー、ゆう兄と倒しに行った宇宙人が激よわであっちゅー間に終わったから帰ってきた」


カラカラと笑いながら答えた星奈に
便乗する様にして彼女の双子の弟の天城
も話した。


「俺もそう、努力兄と倒したやつが弱くて早く終わっちまったのさ」
「俺の場合は先生があっという間に倒したから！！」
「先生達もお姉様お兄様も強いですのー」


ちなみにゆう兄というのが友情マン
先生というのが勝利マンの事だ
はは、と笑いながら1人ずつ子供たちの
頭を撫でてやる。


「そっかそっかー、それでも6人なかよく帰ってきて偉いよ！頑張ったね今日も」
「そー頑張ったのあたしら」
「勝利マン達と最近行動を共にしているが‥困ったことなんかは無いか？」
「んー特に無いかなー、ゆう兄とは付き合い長いし」
「俺も特に‥あ、努力兄の母さん語りが長いってことを抜かせば」
「先生はいつも真っ先に敵を倒してすげぇよ！！」


努力マンの話を聞いた鈴音は
苦笑いをした
自分の息子に母親の武勇伝聞かせてるのか‥と


「お父様とお母様も仲良しですものね！さっきちゅーしてましたもの」
「へ！？や、やだ水乃見てたの！？」


純粋な笑顔で水乃にキスしていたことを
カミングアウトされて顔を赤くする鈴音。
それを聞いた子供たちがからかい始める。


「相変わらずさぁ、父さんと母さんラブラブだよなぁ」
「時間が経って険悪になる夫婦とか多いのにうちの父さん母さん、ずっと新婚なみだもんなぁ」
「いつか弟か妹できたりしてなー！あっはっは」
「親をからかわないのー！！」


もう！！と怒る鈴音に対して
天才マンはふむ、と指を顎に置いて考える様子を見せた。


「‥弟か妹、か」
「弟！？妹！？僕欲しい！！」
「へ！？」
「ママ！僕お兄ちゃんになりたい！」


弟妹、のワードに反応したのは末っ子の疾風だった
目をキラキラと輝かせて鈴音に
しがみつく。


「や、そんな‥パパにい鈴音、ちょっといいか？」
「へ」


天才マンはいきなり鈴音を姫抱きすると
そのまま寝室へと向かい始めた
親ふたりが小声で言い合う。


「ちょ、天才マン！？」
「‥疾風に弟か妹をと思ってな、駄目か？」
「‥天才マンが大丈夫ならいいよ、って言おうとしてから‥大丈夫」
「そういうと思っていたよ」


それを見た上二人は何かを察してにやにやしながら話した。


「‥良かったねー1人兄弟増えるぜ」
「え、まじか！？」
「「やったー！！/ですの！」」
「ねぇ天城、弟妹どっちが生まれると思う？？」
「俺妹」
「あたし弟」