大きな戦いがひとつ終わり‥地球に
勝利マンこと磯野勝利と
友情マンこと厚井友情と
天才マンこと生月天才が洋一たちの通う
学校へ転校してきてクラスは大騒ぎだった。

現在クラスは天才派の女子と勝利派の女子で別れており、天才と勝利はどちらの方が人気かで白黒付けるために争い始め、
勝利が女子にどちらが好きかで分かれるように呼びかけた。


「ばかものー！お前らなんぞにみっちゃんを渡してたまるか！持ってきてるぜラブレター！」
「お兄ちゃん！頑張ってね！」
「あれ、鈴音さんは分かれないんですか？」
「え？あ、私は‥」


努力の問いかけに答えようとすると、
天才と勝利が鈴音の方へ振り向き
近寄ってきた。


「おい鈴音！お前も分かれろ、俺と天才どっちが好きだ！そして俺が勝つ！！」
「鈴音、私を選べ…安心してくれ、私が君だけを守り愛そう」
「あ、天才に勝利‥！」
「げ、来た！鈴音どうすんの！？」
「え、えっと‥！」


答えを迫られわたわたと天才と勝利を交互にキョロキョロと見やりながら慌てる鈴音。
そんな鈴音に勝利が腰に腕を廻し、顔をちかづける。


『きゃー！？』
「うぇ！？しょ、勝利！？」
「俺が好きだって言え鈴音！俺についてこい！」
「勝利ぃ！？ちょっと！近い近い！」


洋一がべりっ！と鈴音と勝利を引き剥がす、と直ぐに天才が鈴音の腕を引き、抱き寄せた。


「そんな乱暴な男よりも私の方がお前を大事にしてやれる‥私を選んでくれ、鈴音‥」
「天才、あの‥ぅ‥」


目を伏せ、艶かしい瞳で見つめれば
天才に見つめられた鈴音はその美しさに少し顔を赤くして目をそらす。
その様子が気に入らなかった勝利が後ろから抱き寄せ奪い返した。


「ベタベタ近寄んじゃねー！！鈴音は俺を選ぶんだ！！そんで俺が勝って鈴音も俺の女になる！！」
「勝手に人の妹を自分のにしないでくれる！？」
「ふっ‥この天才に勝てるかな？白星も鈴音も渡さない、華麗に奪ってやるさ」
「そんな事言って！！もー！！」
「ちょっと2人とも、喧嘩はやめて！ね！？」


洋一が妹を目の前で取り合いされ激怒し、
その張本人である鈴音はあわあわしながら止めようとしている。


「ちょっと努力ー！！何とかしてよー！！」
「兄さん、天才何を‥！！」
「ね！？そう思うよ‥」
「鈴音さんは…わ、私の想い人だ！！そう簡単には渡せない！！」
「努力ー！？」
「おっと！私を忘れてもらっちゃあ困るなぁ！私も鈴音ちゃんがすきなんだ渡せない！」
「友情ー！？」


更に努力と友情が加わり事態は更に悪化。
鈴音は双子の兄の洋一に助けを求める。


「お、お兄ちゃん〜！！どうしよう！？」
「ど、どいつもこいつもー‥！鈴音は！！まだ彼氏ははやーーーーい！！！だめーー！！！」


洋一の叫びが学校に響き渡った。