一方元の世界では‥顔がボコボコになった
最強男爵がメカを修理し終わっていた。


「よーし、ホントのホントに治ったんだな！？爆発したりなんかしたら承知しねぇぞ！！！」
「ほ、本当だ本当‥さ、さっさと連れて帰ってくれ‥」


勝利マンが掴みかかって揺さぶると
もはや疲労困憊の最強男爵はされるがままに
ゆさぶられる。


「‥兄さん！！では、迎えに行きましょう！！」
「うん、そうだね‥あの二人、無事だといいけれど」
「無事に決まってんだろ、無事じゃなかったら‥分かってんだろうな？男爵」
「ひぃええ！！」


勝利マンの睨みに肩を跳ねさせる男爵に
バトラーくんはさすがに可哀想になり
同情の目線を送った。


「待ってろよ！！天才マン！！鈴音！！」


そう叫ぶと三兄弟は、メカの中へと入っていった。


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そして、パラレルワールド。
先程落ちてきた場所へときた一行は
変わったところはないかと辺りを見回す。


「迎え来るって言ってたけど‥まだかな？」
「もう時期だ」
「ほんとにもう一人の私たちが来るんでしょうか‥？」
「天才が来るって言ってんだから来るんだろうよ」


じっ、と目の前の光景を見ていた
天才は‥指をさして口を開いた


「ほら来た、あれを見ろ」
「えっ？‥ひぇぇ！？なにあれー！！空中に穴が空いてるー！！」


ラッキーマンは天才マンが指さした
方向を見て悲鳴をあげた。
そこには‥空中に縦長四角の穴が空いており、その穴の中ではマーブル色の不思議な
空間が渦巻いていた。


「‥な、なにこれぇ‥？」
「それがパラレルワールドへの空間だ、おいあまり近づくと危ないぞ」
「えっ？なんで？」


ラッキーマンがそう聞いたその瞬間、
穴の中から‥



「オラーーーーーーッッ！！！」
「うわぁぁぁ！？！？」
「「に、兄さん！？」」


勢いよく元の世界の勝利マンが飛び出して来た。
いきなりもう1人勝利マンが現れた物だから
友情マン、努力マン、ラッキーマンは驚いて飛び退いた。


「ほんとに俺がもう1人きやがった」
「俺がもう1人！？なるほど、ここがパラレルワールド、無事に着いたようだな‥！！鈴音！！天才マン！！無事だったか！！」


元の世界の勝利マンは自分がもう一人いたことに
少し驚いたが、すぐに天才マンと鈴音の
姿を見つけるとすぐに駆け寄った。