背伸びをして空を見上げたラッキーマンは…
空に妙なものを発見して指さした。
何か…何かがこちらへ向かい落ちてくるのだ


「ねぇ、なんか落ちて来てるよアレ何…？」
「あ？…………本当じゃねぇか、なんか落ちてきてんぞ！！」


ラッキーマンの声に気がついた勝利マンが
上を見ると、確かに何かが落ちてきていた。
小さな点くらいだったその何かは
落下スピードが増して、徐々にその形が分かり始め…



「…人だ！！人が落ちてきている！！」
「えええぇぇ！？！？なんでこんな空から落ちてくんの！？」
「親方！！空から人が！！」
「んな事言ってる場合か！！早く受け止めろ！！」
「努力マン！！お前が1番位置が近い！！受け止めてくれ！！」
「わっかりましたーーー！！」


天才マンにそう言われて努力マンは
全力で駆け出すと腕を突き出して
受け止める準備をして下で待つ。



「あれ、よく見れば…1人じゃないぞ？」
「ほんとだ、2人落ちてくる！！」
「ラッキーマン！！もう1人を受け止めてやれ！！もう1人の位置からはお前が近い！！」
「エエェェなんで僕ゥ！？もー！！」



もー、と言いながらもワタワタとラッキーマンも
腕を突き出して受け止める準備をし始める。
腕を突き出して受け止める準備をした後に、
ラッキーマンと努力マンの腕にその落下してきた人物が落ちてきた。


「ひぇっ！！」
「うぉっ！！」



ラッキーマンは腕の衝撃によろけながらも
その落ちてきた人物の姿を改めて目にした。
ラッキーマンが受け止めたのは…


「…あっ！！すっっげー可愛い女の子だー！！ラッキー！！」
「え、女の子！？」


ラッキーマンの腕の中に落ちてきたのは…
ツインテールにサンバイザーをつけた
可愛い女の子

つまり…鈴音だった



「怪我はないようだけど…気絶してるようだな」
「だがしかし…この子の格好、気にならねぇか？」
「確かに」
「え、気になるって何がですか？兄さん、天才マン」


そこで勝利マンと天才マンが
鈴音の格好に疑問を抱いた



「…この子の格好、まるでラッキーマン見てぇじゃねぇか？」
「え？僕？」
「そう言われてみれば…なんかそう見えますね、サーベルつけてますし」
「まずはそんな事よりもこの子と落ちてきたもう1人を手当してあげないと！！」
「なら俺のマンションへ行こう、一先ず」


格好に疑問を抱いたが、気絶している女の子を放っておけないので
勝利のマンションへ運んで治療をする事に決めた。


「努力ー！！兄さんのマンション行って落ちてきた人を治療するから努力もその人運んできてー！！」


友情マンがもう1人を受け止めた弟に
声をかけた、が…



「…え？……え？」



努力マンは目を点にしてその落ちてきた
人物を背を向けて呆然と眺めていた。
そんな彼の様子に？を浮かべて友情マンや
ラッキーマンが彼の元に歩み寄る



「努力ちゃーん？どしたの？」
「落ちてきた人平気？」
「…え、え？」
「努力？」


努力マンはラッキーマン達と落ちてきた人
物とを何度も見比べている様子だった
その様子はまるで信じられない、と言った
もので…
しかし努力マンの体に隠れて、その人物の
姿がよく見えないのでラッキーマン達が
愛花を抱えたまま歩いてくる



「努力ちゃーんどうしたって…の、よ、え？」
「何ボサっと…し、て…………は？」
「…………へ？」
「…………………え？」



ラッキーマンに続いてその人物の顔を
見に来た勝利マン、友情マン、天才マンも
目を点にして固まり…………………
キョロキョロと人物と、その中の一人とを
見比べて…


「え…」
「え、」



次の瞬間、驚きのままに叫んだ





「「ええええぇぇぇぇぇ！？！？て、ててて…天才マンが2人ぃぃぃぃ！？！？」」



そう、グッタリとして努力マンの腕に抱かれていたのは…鈴音を庇おうとして
一緒にパラレルワールドに迷い込んだ…
天才マンだった

まさかの仲間、そして自分がもう1人
という驚きの事実に目を飛び出させて驚いた。