「見せてやろう私の実力を！！」
「努力…」
「えっ、努力マンって実力出してなかったの！？あんなに強いのに…！」



ついに努力マンが真の実力を出すと宣言し
辺りは緊迫とした雰囲気に包まれる。
その雰囲気の中パワーマンが鼻で笑った


「面白い、お前の実力とやらを見せてみろどれほどのものかこの体でうけてやる」
「俺は手を出さないぞ」
「見せてみろお前の実力！！」

「…私の実力がどれくらいになっているのか…私にも分からない。その答えは…この鉄下駄を脱いだ時にわかる!!」



努力マンはリングの外に鉄下駄を脱ぎ棄てる、すると投げ捨てられた鉄下駄は空中で綺麗に揃えられるとスーパースターマンの方へと投げられた。


「よーし努力マン！この鉄下駄はスーパースターマンがあずかった！！ってげっ！？ぬおおおお〜〜っ！！？？」


鉄下駄を受け取ったスーパースターマンは
あっという間に地面の中へと沈んでしまった。


「わわわーっ！？スーパースターマンが埋まっちゃった！！」
「臭いものには蓋って言うから蓋しとくか…?」


その様子に勝利マンは先ほど下駄を持った時の重さを思い出した。


「私の鉄下駄の硬さと重さの秘密は10万丁の豆腐を凝縮したことにある!!1丁300グラムの豆腐を10万丁で30トン!両方合わせて60トン!それを50年間履き続けて私はこの足を鍛えてきたのだ!!その成果を…今見せてやる!!」


努力マンの足が武者震いを見せ…
勢いよくキックの素振りをすればとてつもない強風が吹き荒れた。


「な、なにーーーーっ!?」


その風だけでピリピリ、と地面に亀裂が入り…あっという間に会場を真っ二つにしてしまった。
その様子に友情マンはゴクリ、と唾を飲み込んで驚く


「努力の足はあそこまで強くなっていたのか…！？」
「だって鉄下駄履いてたってビルを真っ二つにしちゃったことあったもん…あれっ？」



鈴音がひらひらと舞うものを手に取ってみればそれはお金だった。
どこから飛んできたのかと辺りを見回すと1人の観客が彼女に呼びかけた。


「ラッキーマーーン！それ僕のお金だ！返してくれないかなー！」
「あっ、そうなの？はいどうぞ！」
「ラッキーマンー！！僕の財布が飛ばされちゃったんだ！！取ってくれー！」
「私の傘もー！」


その観客の元にお金を返しに行くとほかの観客からも声がどんどんかかり始めた。



「ラッキーマン、取ってあげなさい」
「分かりましたー！順番にとりに行くから待っててー！」


こうして鈴音は努力マンの蹴りの風圧で飛んだ観客の物の回収に動くのだった。