「しかし星奈は…天才マンにそっくりだなぁ」
「将来美人になるっすね！」
「…将来恋人を連れてきたら天才マンがどう言うか」


そう話していると、足音がふたつ聞こえてきた


「ん？」
「あれ、帰ってきたな兄貴たち」


振り向きドアの方を見ると
直ぐにドアが開き、そこから天才マンと
鈴音と勝利マンが現れた


「やっほー！よっちゃん、スピードマン
見ててくれてありがとうー！！」
「あ！おかえりなさーい！勝利マンも一緒？」
「おうよ、偶然居合わせたからな」
「「ぱぱー！ままー！」」


たたた、と双子が両親の元へと
駆け寄り足に抱きついた



「ぱぱー！あしょんれもらったー！」
「そうかそうかよかっ………ん”！？」
「ありゃ！？あれそれ…」
「おー懐かしい」



娘の方へ屈んで微笑んだ天才マンは
星奈の手に握りしめられている
自分の黒歴史の姿が人形になった物を
見てぴしり、と固まり
鈴音が冷や汗を垂らした


「そ、それどうした‥？」
「う？う！こりぇ！ぱぱのにんぎょー！
ぐんじょー！ぱぁぱ！」
「んぐっっ…………」
「て、天才抑えて…」


娘から掘り返された黒歴史に
天才マンは顔を真っ赤にして
顔を顰め、鈴音がそれを宥める


「そ‥それはぽいしなさい」
「やらー！もってかえるー！」
「変わりのお人形買ってあげるから！！」
「んぐっ…ぷっ、ふふふ、気に入ってんだから
持って帰ってやれよパパ」
「うるさーい！！！」



思わず禁句を言った際の怖い顔になり
勝利マンに怒鳴る天才マンに
鈴音は苦笑した



「さてと、お仕事終わったから帰ろっか
2人とも」
「ん？もう帰んのか」
「元々仕事は終わってたんだ、後はもう大丈夫さ」
「おーそうか、じゃあ気をつけて帰れよ、
星奈に天城、また明日なー」
「「あーい！」」
「ほら2人とも、よっちゃんとスピードマンにありがとうございましたは？」
「「ありゃとごじゃまった！！」」


元気にお礼を言った双子に思わず
笑顔で手を振る2人
そして天才マンと鈴音は
帰ってゆき‥その後ろ姿をよっちゃんは
見送った後にポツリと呟いた


「………私も結婚したい」