友情マンはアサシンマンを助ける
為に今までにないスピードで飛んでいた
その心の中には‥今までの彼女に
取っていた態度に対する後悔が湧いていた



「(なぜ彼女から目を離してしまったんだ！！
マフィアマンになぜトドメを刺さなかったんだ！！
マフィアマンが恨んで彼女を殺しにくる
と言うのを‥なぜ予想しなかったんだ！！)」



ぎり、と噛み締めた唇から
血が流れる‥‥痛み等気にしなかった



「(もしも彼女が死んだら‥！！
彼女がいなくなったら‥‥！！)」



頭の中に流れるのは、アサシンマンの笑顔
自分の名を愛おしげに呼ぶ彼女
自分のために作ってくれた料理の味
‥いつの間にか頭の中を支配していたのは
彼女だったのに、どうして今まで気づかなかったか




「(馬鹿だ、馬鹿だ、私は馬鹿だ！！
ただ恥ずかしいってだけで彼女の事を
遠ざけて素直に思いを伝えなかった！
これで彼女がいなくなったら私は後悔する！！)」



もしもアサシンマンが殺されたら
間に合わなかったら‥自分は一生
自分を恨み後悔し立ち直れないだろう‥
なぜなら‥



「(まだ伝えてない！！！)」


「私も君が好きだ、って！！」




その想いを伝えなくては行けないから
愛する者を助けなくては行けないから
友情マンは急いで飛んでゆく‥
彼女の元へと‥！！
スピードをあげて飛び続ければ、目の前に
廃工場が見えて降り立つとその中へと
かけてゆく！！



「アサシンマン！！アサシンマーーーン！！！！」


「っ、！」



大きな声で名を呼んだ友情マンの声は
奥にいるアサシンマンにも届いて顔を上げた
‥まさか、来たのか！？



「ゆう、じょうまん‥？」
「クク、来たな友情マン！！この時を待ちわびた！！」



走るブーツの音が響いて‥
友情マンの姿がはっきり、と見えると
アサシンマンは叫んだ


「っ友情マン！！」
「アサシンマン！！よかった、無事だった‥！！」
「‥‥‥友情マンよ、久しいな‥腹立つ顔だ」
「‥マフィアマン！！」



さらった本人、マフィアマンを
目の辺りにして友情マンは
ぎろり、と睨みつけて構えた