しかしそんなマフィアの悪事も顕になり
ヒーローが攻め込み組員を倒していったと
マフィアマンから知らされ…
自分が駆り出されることとなった



「アサシンマン！！乗り込んできたヒーローを殺せ！！殺すんだ！！お前の命を引き換えにしてでもな！！」
「……………はい」



嗚呼、やはり自分はただの道具として
しか思われていなかったのだ
命もなんとも思われていなかったと
アサシンマンはまたむなしさを感じながら
武器の詰まったポーチを付けて
そのヒーローの目の前へと現れたのだ


「そこまでだヒーロー」
「あぁ！？……女！？」
「な…次の相手は、君？」


目の前に現れた敵が見目麗しい美女で
あったことに驚く勝利マンと友情マン
そんな2人に特に反応もせずに
アサシンマンはナイフを構える


「私の命はボスの為に使われるためにあるそれが私の人生……構えろ、始末してくれる」
「………ボスに利用されるために使われる命だなんて嘘だ」
「何？」



その時、最初に歩みよったのが友情マンであった
にこやかに笑ってアサシンマンに手をさし伸ばす



「君みたいな美しい女の子が悪事の為に
好き用に使われるだけだなんて間違ってる！
私が君の友達になって君を自由にして
人生を変えて見せよう、アサシンマン」
「…………」
「さあ、手を取ってこれで私たちは友達だ」


ギリ、とアサシンマンは歯を噛み締める
知ったような口を聞く そんなセリフは
始末したものから幾度となく聞いた…
命乞いの言葉、自分を油断させるための
言葉として…



パァン！！



「ふざけるな、そのような台詞は聞き飽きた……そんな言葉を誰が信じる？」
「…………」
「……おっと、久々に見るな」


友情マンの差し伸ばされた手を叩いて
睨みつけるアサシンマンに
友情マンの表情は抜け落ち…
体が勢いよく発光しだした


「っぐ…！？な、す、がたが…！？」



光が収まりそこに居たのは…
心を鬼にした友情マン
鬼の友情マンであった
そこから先の事をアサシンマンは忘れない
幼い頃より殺人技術を叩き込まれた
自分が叶いもせずにただやられるだけ
であったのだ……