「…ヒーロー協会、ですか？」
「ああそうだ」


彼、神才マンは時期ヒーロー神候補として
日々ヒーロー神の元で修行を積んでいた
そしてそんなある日ヒーロー神から
告げられた言葉がこれだった



「昨日ヒーロー協会の設立記念式典があってだな、お前もヒーロー協会でヒーロー活動をしないか？…修行との両立はきついと思うが」



修行と鬼才に集中していたから知らなかった、と
神才マンは顎に指を当てて考えて…
勢いよく頷いた



「もちろんです！！この神才マンどちらも両立してみせます！」
「うむ、その意気だ神才マン」


そうしてヒーロー協会へ向かい…
会長と出会い三本柱マンとの再開を
果たして神才マンはまた新しくヒーロー
として活動をすることとなったのだ
そんな目まぐるしい日々でも彼が
めげずにヒーローを続けていられるのは



「ただい……！鬼才、まだ起きていたのかい寝ていてよかったのに…」
「おかえりなさい、あなた…妻としてあなたを出迎えなければ行けない、と思いまして」


そう、健気で美しくも心優しいこの
最愛の妻の存在が大きかった
病弱な鬼才を心配して肩を支えるが
鬼才はふわ、と優しく微笑んだ



「‥愛しいあなたの笑顔を見ないと、眠れませんもの‥」
「‥君ってやつはすぐに無理をする」



無理をしがちな妻が心配で…でも愛おしくて
神才マンは鬼才を抱きしめた。
そして鬼才は顔を上げる、その顔は
どこか嬉しそうで頬が赤かった


「それに、これは直ぐに知らせないとと思って…」
「？なんだい？」
「……これを、見て」



そして鬼才はポケットから何やら
細長いもの…体温計だろうか？いいや違う
取り出したそれは…妊娠検査薬だ


「！！まさか、」
「…ふふ」


検査窓を除くと…そこには赤い線がピーッと
貼られており神才マンの表情は歓喜に染まる


「………っ、！！鬼才！！」
「お腹に…あなたとの赤ちゃんが出来たんですよ」
「鬼才、でかした！！ありがとう、こんなに嬉しいことは無い…君との赤ちゃんが…そうか！！」


鬼才を抱き上げてクルクルと回り
鬼才も嬉しそうに微笑んで笑った
そして抱きしめて…お互いに見つめ合う



「明日、産婦人科に行って見てもらおう！どんな子なんだろう、楽しみだね！」
「はい…！！」


そう嬉しそうに笑うふたりは知らなかった…






来たのは、幸せの知らせでは無いことを…