オギャア！！オギャア！！



「っは！！」



聞こえてきた赤ちゃんの声に
天才マンは勢いよく立ち上がり
分娩室の方へと向いた

ライトが消える…



「……、！」



心臓が大きく高鳴る
2人分の赤ちゃんの産声
そして扉が静かに開き…







「旦那様、おめでとうございます！元気な男の子と女の子ですよ！」



笑顔の看護師さんが産湯に綺麗に
された我が子を抱いてやってきた
その顔を覗き込んで…



「……あ……！！」



一気に視界がうるんで、目の前が霞んだ
柔らかなタオルに包まれて
すやすやと眠る…黒髪の男の子と金髪の女の子…



「………そっ、くりだ………可愛い…なぁ……、！！」



声も体も震える
しかし体は芯から暑くなっていた
涙がこぼれて、天才マンは
そのまま笑顔で看護師さんへ例を言った



「ありがとう、ございます…！！もう、会えますか？彼女には、」
「えぇ、もう大丈夫ですよ！」



看護師さんに通されて鈴音の
元へと急いで歩いてゆく。
汗まみれで…息を肩でしながらも
鈴音は天才マンに微笑んだ



「てんさい…」
「…………鈴音………よく頑張ってくれたな……可愛かった、さっき見たよ…」


涙をボロボロ流しながら微笑んだ
天才マンに鈴音も微笑んだ
手を握って…頑張った彼女を労う



「君にそっくりな男の子と私にそっくりな女の子だった、可愛かった…！！」
「でしょ…？天才そっくりだから…美人さんになるよ…」
「君にそっくりな子は、きっと素敵な男の子になるよ…」



涙を拭って、天才マンは口を開く



「それで、名前考えたんだ聞いてくれるか？…男の子の名前」
「私も…考えたの、女の子の名前」



同時に、その名前を口にした



「天城」
「星奈」



少しして…ふっ、と笑った



「素敵な名前だ…」
「天城、いい名前だね……幸せに、していこうね」
「あぁ」



初めまして天城 星奈


お母さんとお父さんですよ