一方産婦人科…
ベッドの中で天才マンを待っていた
鈴音…陣痛に耐えつつ
彼を待っていると、天才マンが光の速さでやってきた


「鈴音！！」
「て、んさい、」



陣痛に苦しむ鈴音の手を握る。



「…その痛み、私が代わってやりたいぐらいだ…」
「私、大丈夫、だよ…赤ちゃんも、頑張ってくれて、るもん」
「…頑張れ鈴音、応援してる」
「ラッキーマンさん、準備出来ました分娩室へ！」



天才マンに途中まで手を握られつつ
分娩室へはいる…天才マンは
ライトの着いた分娩室を見て心配げに
椅子に座り、待った。




「うっ、ぐぅぅううううぁぁああ！！」
「痛いですね、でも頑張ってください！！」



体を突き抜けるとてつもない痛み
スイカを鼻から、とはよく言ったものだ
死んでしまうのではないかと思うほどの
痛みだが…



「(負けない、死なない！！だって、赤ちゃんに、会いたいもの！！)」



愛しい彼との赤ちゃん
待って待って、今会える赤ちゃんの
為ならば、とぎゅっと瞼を閉じて
ラマーズ法のままに呼吸をする



「ひっ、ひっ、ふー…！！」
「奥さん頑張って！！赤ちゃんの頭見えてるよ！！」



その言葉に、痛みとともに頑張る気持ちが
湧いた、もうすぐで赤ちゃんに会えるのだと…



「うっ…ううぁぁぁぁあ！！！！！」



遠くに看護師さんや産婆さんの声が聞こえる
だが気力をふりしぼり…鈴音は
力を込め、頑張った…そして






オギャア！！オギャア！！




赤ちゃんの産声が…分娩室へと響いた