妊娠して数ヶ月‥鈴音のお腹は
大きくなり目立ってきた‥
そして産休を取っていたが度々
仲間たちがお腹を見に遊びに来てくれるので
寂しくない‥何よりも会長が気遣って
天才マンを早く帰してくれるので助かっているし


「おつきちゃんまた来てくれたのありがとうね」
「いえ、大宇宙神様のお体が心配なので‥」
「おじさん大丈夫？」
「お仕事をするように釘を指してきたので」


元祖ラッキーマンは度々サボったり
しながらもおつきマンに注意されつつ
大宇宙神をやっているようだった
おつきマンも彼女の体を気にして
家事手伝いなどをしに来てくれるのだ




「お腹の赤ちゃんの性別は？」
「えーとね‥男の子と女の子なんだって」
「おぉ男女、珍しいですね」
「でしょ？」


愛おしげにお腹を撫でる。
お腹の子は男の子と女の子らしい
男の子ならばヒーロー番組を好きになるのかな
女の子ならばお姫様に憧れるのかな
なんて思いつつ、生まれるのが楽しみで
頬が緩む。



「鈴音、ただいま」
「あっ、天才！！おかえりなさい！」
「おやおかえりなさい」


そこで天才マンが早めに帰宅してきた
早歩きで天才マンの元へ行くと
ぎゅう、と抱きついた。


「わ、おい汗臭いぞ」
「天才のなら臭くないもーん」
「では私はそろそろ帰りますね、旦那様も帰られたことですし」


夫婦のお邪魔になる、とおつきマンは
お辞儀をすると入れ違いで帰って行った
天才マンはお礼をすると体を離して
鈴音の体を心配した



「鈴音、お腹は？」
「ん、大丈夫だよー」


お腹を撫でて耳を当てる。
するとお腹がぽこん、と言う音と共に
蹴られるのが分かり自然と笑顔が浮かぶ


「あ、蹴った」
「ほんとだ、蹴ったね！お父さんおかえりって言ってるのかもよ」
「お父さん、お父さんか‥むず痒いけどいい響きだ、な？お母さん」
「えへ、そうだね」


和やかで幸せな時間が玄関に流れる。