そして数分後‥


「らまん、ちゃん」
「！」


鈴音がひょっこりとドアの隙間から
顔をのぞかせて、ラマンちゃんは立ち上がり
彼女に近づいた



「どうだった？」
「まだ見てない‥」
「見せて」


ラマンちゃんが検査薬を手に取り窓を覗く
その妊娠検査薬には‥









妊娠している証拠である赤い線が、
ピーッと真っ直ぐに貼られていた






「ら‥‥ラッキーちゃん！！おめでとう！！」
「わわっ！？え、え！？」


ラマンちゃんが歓喜と興奮のままに
鈴音抱きついた。
何が何だか、と言った様子だったが
その言葉に、どういうことかが分かった



「え‥もしかして私、ラマンちゃ、」
「そう、妊娠してたのよ！！ほら！」


目の前に検査薬を出すと、
確かにそこには赤い線が貼られていて‥
鈴音は目いっぱいに涙を浮かべた



「嘘‥‥私、私のお腹に‥‥天才との、赤ちゃんが‥？」
「良かったわね‥！天才マンさん達にも教えないと！！」



ワクワクした様子でラマンちゃんがそう話していると
ちょうどそこで扉がノックされた



「ラマンちゃーん？ラッキーちゃーん？」
「あっみんな‥！」
「ちょうど良かった、」



ドアを開けるとそこには男性陣が
全員揃っていた、もちろんそこには
天才マンもいて‥彼は心配げに
鈴音に歩み寄る



「鈴音、どうだ吐き気は‥」
「あ、うんその事なんだけどね‥」
「‥さ、皆部屋から出て‥」
「え？なになになんで？」
「いいから！」


ラマンちゃんが天才マン以外の男を
部屋の外へ押しやり天才マンと鈴音
だけの二人きりになる。



「‥鈴音？」
「‥えっとね」

「何？ラマンちゃんどしたの？」
「これからわかるわ‥」



ラマンちゃんが黙ってその光景を見守る‥
鈴音は緊張した様子で俯き‥
ぽつ、ぽつ、と話し出す



「えとね‥天才‥あのね」
「ん？」
「‥さっき検査したらさ‥出来たみたいなの‥」
「！‥‥ま、まさか！！」



頷いて、天才マンの方を真っ直ぐに見た







「‥‥‥出来たみたいなの‥‥‥天才マンとの、赤ちゃんが」