結婚式場の鐘が響き渡る中
フラワーシャワーが舞う‥



「兄貴ーーー！！！おめでとうっす！！」
「天才マン、ラッキーちゃんを幸せにしろよ！！」
「鈴音！！幸せになんのよ！！」
「幸せな家庭を築くのよー！」


そんな言葉を聞いてもちろんだ、と
頷くと腕を組んでいる花嫁を天才マンは見る。
目線に気がついた鈴音は天才マンを
見るとにっこり、と微笑んだ
そして花束を持つとアナウンスが響いた



「それではこれよりブーケトスが行われます」
「「！！！」」



ブーケトス

取れば結婚できるという噂のブーケトス
その言葉に独身の参列者はギラりと目を光らせた


「ラッキーちゃんが投げるブーケトスなら」
「本気でできそう！！」


絶対とる、とメラメラ燃える中
鈴音が大きくブーケを投げる‥
すると



「俺がとったーーーー！！」
「いや俺が！！」
「私が！！」
「私がとる！！！」
「あーーーっ！！世直しマンの身長ずるい！！取られるー！！」
「私も結婚したい！！」



ぎゃいぎゃいわいのわいのと大騒ぎ
しながらブーケ争奪戦が行われる
その様子を見て苦笑いする鈴音と
またいつものようにふっ、と笑う天才マン



「誰がとると思う？」
「ふっ、それはな‥」


ブーケは誰かの手に弾かれまた大きく
投げ出されて‥




ぽすっ



「お？」
「「あーーーーーっ！！！！」」



友情マンの手に納まった
ブーケが欲しかった参列者はがっくりと
項垂れて落胆した。



「あはは、私が取っちゃったー」
「じゃあ次は友情マンかな！」
「友情兄さん‥結婚するんです！？」
「え？いやいやそう言う伝説ってだけだろー」


そういいつつも友情マンはどこか嬉しそう
にしてブーケを握りしめており‥
鈴音も嬉しそうに笑う



「‥‥よっと！！」
「あわぁっ！？」


それを見ていた天才マンは突然鈴音を
姫抱きするとその柔らかな頬に頬擦りをした
突然姫抱きされて驚いた鈴音だが
首に腕を回すとぎゅう、と抱きついた
そんなふたりは満面の笑みで‥嬉しさの
あまり涙が滲んでいた



「これからずっと一緒だ、鈴音」
「うん、ずっと一緒！！」


「「愛してる」」





彼女の1番のラッキーはそう‥


天才マンと出会えたこと。


これからも彼と彼女の愛は続いていく
そして誰にも破れないのである



アンラッキー？いいえラッキー！

ラッキーで宇宙を幸せにする、そうきっとあなたも‥



END


→あとがき