スタッフに連れられて‥部屋へとはいる‥
心臓がうるさく高鳴るのがわかる、
そして部屋の中には‥



「‥あ、天才‥‥！！」
「‥鈴音‥‥、！」



美しい花嫁へと飾りあげられた鈴音の姿
太陽の光で照らされたその姿は‥
誰よりも美しく見え、天才マンは
ぽーっ‥見惚れる
対する鈴音も天才マンの
タキシード姿にただ見とれた



「「‥‥‥‥」」
「はっ！！あ、天才‥かっこいいよ、見とれちゃって‥喋んの忘れちゃった」
「‥私もだよ、君があまりにも‥美しくて、言葉を失った」
「同じだね」


小さく笑いあい‥しばしの間
瞳を真っ直ぐに見つめて‥手を取り合う



「‥最高の結婚式にしようね」
「ああ、もちろんだ」


そんな時、スタッフが入ってくる
‥結婚式が始まるのだ



「新郎様、新婦様、そろそろ」
「あ、ほら！‥天才、緊張するね」
「‥本当だ、緊張して‥‥」



先に天才マンが扉の前へと立つ‥
鈴音は父、止郎とバージンロードを歩くのだ
扉が、開かれた


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

参列しているヒーロー達や参列者は
いまかいまか、と新婦と新郎が来るのを
待っていた‥そしてその時が来た



『牧師、新郎入場』
「お、来た‥！」



大きな拍手とともに牧師と新郎‥天才マンが入場してきた。
白いマントをなびかせて‥
金髪に白いタキシードが映えて、とても似合う。
開会式宣言がされれば‥次は‥




『新婦入場』

「‥！」



ぴく、と反応して振り向く
扉が開かれて‥父と腕を組む鈴音が
現れるとまた、拍手がその場に響いて‥
鈴音は様々な思いの中バージンロードを歩く‥

脳内に巡るのは彼との出会い‥そして今までの思い出‥

‥長く付き合って交際してきた彼と
今‥今、結ばれるのだと嬉しくて‥


そして‥手が、天才マンに明け渡される‥



「‥鈴音」
「‥天才」



本当に心の底から幸せそうに笑うと
腕を組み、バージンロードを共にゆっくりと歩く‥



「うぐっ、う”ぅぅぅ天才ぃぃ‥！」
「神才マン、涙」
「う”ぉぉぉぉ！！師匠ぉぉ！！」
「努力涙‥」
「おーいおいおいおい！」
「会長、顔ぐちゃぐちゃですよ‥」


もう早速ボロボロと涙流すものが多数‥