曇りになってしまい大凶になった
鈴音が何者かにさらわれた！！
こっち矢の案内の元彼女がさらわれた方向へと急ぐヒーロー達‥！！


「こっち矢、ここから先はどっちだ！！」
「真っ直ぐいって右やー！！」


さらわれる中、鈴音がこっち矢を
残していたおかげでさらった者の元へは
着きそうだ‥だが問題は‥



「一体なぜラッキーちゃんを‥！？」
「どんな理由があろうとも、私の大事な女性を攫った者は許さん！！鉄槌を喰らわせてくれる！！」



怒りの表情を浮かべて先頭をかけてゆく
天才マンは、なんとしてでも鈴音を
救ってみせると心に決めて先を急ぐ。



「こっち矢、まだか！？」
「もうすぐや！！もうすぐで見えてくるんやー！！」
「もうすぐ‥‥！？あれは！？」



こっち矢の言葉に前を向き直す、
すると前方に大きなメカのような物が見えて驚く
前方にはUFO型の巨大なメカがあり‥
何事だ、と目をこらすと



「‥あっ、あそこを見ろ！！上に誰かが‥」
「上にいるのは‥‥！！おい、あそこ！！ラッキーちゃんが捕まっている！！」
「テメェ！！何者だ！！彼女を離せ！」



ボロボロで薄汚れたフードを被った
人物が腕でぐったりとした鈴音
を捕まえて
メカの上に立っていた‥
勝利マンが指をさしてそう叫べば
その人物は野太い声で喉で笑うと
神才マンの方を向いた


「‥俺か？俺は‥‥‥くく、まずは久しぶりと言っておこうか‥堕ちたHero of god様よぉ！！」
「「！！」」



その2つ名を聞くと天才マンは、
その人物の考えを悟り叫んだ



「その2つ名を知っていると言うことは‥お前は、かつてのヒーロー時代の父に恨みを持つ者だな！？そして、今父に復習をする為に彼女を攫った！！そうだろう！！」
「私に、だと！？」
「その通り、さすが神才マンの息子！！」



フードの下の顔を歪ませ歯を食いしばると
男は大きな声でその経歴を語り出した



「俺はな‥かつてギャングとしてこの宇宙で恐れられていた‥なのに‥なのに！！そこのキザ男たった一人にやられてから俺の人生は転落だ！！手下には裏切られ見限られ地位は転落！！おかげで宿無しホームレスだ！！えぇ！？神才マンさんよぉ！！」
「ギャング‥まさか、」
「そうだ！！俺は！！」


フードを取り払ったその男は
鋭い目付きで神才マンを睨んだ



「かつてオシエ星でお前にやられたギャングの頭領！！ギャングマンだ！！！」


その男は火傷のあとがくっきりとあり
ヨボヨボの姿となっていたが‥
そいつはかつてのギャングの頭領で間違いはないようだった
ニヤリと笑うとギャングマンは
神才マンに向けて気を失っている
鈴音を向けた


「お前が堕ちてヒーローを辞めたと聞いて‥長い間お前に復習する機会を練っていた‥そして今、人質をとってお前に復讐する時が来た！！しかもその人質はお前の息子の恋人！！こいつは運がいいー！！」
「貴様！！！そんなことの為にラッキーちゃんを！！」


ガハハハハ！！と笑う男に天才マンは
険しい怖い顔で睨みつける‥
神才マンは冷静な様子で近寄ると
口を開いた




「‥ご生憎様、私は記憶を失いお前の記憶は無い‥だが私一人のためにお嬢さんを犠牲にさせる訳には行かん」
「父さん！？」
「なにぃ‥！？俺のことを覚えていないだと‥‥俺にあんな屈辱を与えておいて、忘れましたぁ！？！？」



神才マンのその言葉に、ギャングマンは
血管を浮かび上がらせて怒りに燃える！！



「テメェ‥許さねぇ！！！ぶっっ殺す！！最高に苦しめて殺してやる！！」
「そうしろ‥だがその代わり、私の命を奪ったらそのお嬢さんを返せ」
「！！」


天才マンは死ぬ気の父親に
父親とギャングマンとを見やり
神才マンの肩に掴みかかった



「やめろ父さん！！私が何とかするから！！父さんは、」
「いいんだ天才マンさん‥戦うことの出来ない足でまといで彼女が救われるならば」



神才マンのその言葉ではっ、と4人は
知った‥そう、記憶を”全て”失った
ということは‥


戦い方も、自分の技も全て忘れてしまったということ！！


神才マンの身が危ないと顔を青くさせて
前へ歩く神才マンに目線をやる‥！
神才マンはメカの前に歩み寄ると
腕を広げて叫んだ



「さぁ殺せ！！私の命で救われるのならば、やれ！！」
「‥し、んさい‥ま‥だめ‥」


その言葉に意識を取り戻した
鈴音はゆっくりと目を開け‥
神才マンに声をかけるが、彼には届かない



「それでいいんだよ‥これでようやく、俺も救われるぜ！！！」



メカのボタンを押す、するとメカから
巨大なパンチマシーンが現れて
神才マンへ向かってゆく！！



「父さん！！！！」



しかし、そこで天才マンが危機一髪
神才マンをかばい地面へスライディング
する様にして叩きつけられる‥！



「っうぐ、」
「「天才マン！！」」