地球では、いつまでも来ない勝利マンを
ヒーロー達が心配して見上げていたが…
要約勝利マンが地球へ降り立ち、
ブラックホールはふっと消えた。



「おぉ勝利マン！！よしこれで全員だ！！」
「(えっ…！？黄桜は！？)」



鈴音は黄桜の姿がないことに
気づいて天井を見るが、もう既に
そこにブラックホールはなかった
勝利マンは教師マンに掴みかかる



「教師マンテレビはどこだー！！！」
「え…えっ教室に…」


どやどやと急いで教室へ急いで中に入る
するとヒーロー達が無事だった事に歓喜
したクラスメイトの声が響き…



「きゃー！勝利マン様ー！」
「天才マン様ご無事だったのねー！」
「ラッキーちゃーん！！」



テレビを確認すれば先程のブラックホールの
様子が映し出されており…ちょうど
ブラックホールにのまれて…
星を飲み飲んだブラックホールも
消滅する様子が映っていた



「やったぁぁあ！！さっちゃん完全消滅だ！！」
「ヒーロー協会の勝利だ！！」
「うむ、長く苦しい戦いだった！！」



喜びに湧き上がるヒーロー達とは
真逆に…勝利マンは静かに目を閉じると
目を開いて、振り返った



「よしお前ら校庭に出ろ…酒盛りだ」
「「ひゃっほーい！！！」」


喜び仲間とは裏腹に鈴音は…
1番喜びそうな彼が静かなことに
そして、黄桜が居ないことに疑問を抱いて…
努力マンに声をかけられるまで立ち尽くしていた。


…………………………………………………………………………………
満開の桜の樹の下でシートを引いて
酒やツマミを並べて…お花見気分での宴会だ
騒いで飲んで楽しむヒーロー達や
ジュースで盛り上がる生徒たち…


「……」
「…！」


仲間が盛り上がっている中、勝利マンは
黙って席を外し…それを見かけた
鈴音も思わず勝利マンの背中を追いかけた。



「勝利マン、勝利マン…」
「…ラッキーちゃん」


離れた桜の木の下まで来た時、
鈴音の呼び止める声で勝利マンは
彼女の方を振り返った。
桜の花びらが風で何枚か散っていった。



「…勝利マン黄桜は？」
「あっちに残るんだとよ、あの世で酒盛りする…さっちゃんが寂しがるから自分がいてやらなきゃ行けねぇんだと」
「…………そっ、か」


その答えを聞いて悲しそうな顔をして俯いた
…もしかしたら、仲間として一緒に
戦えるかも、とか思っていたから…