会長が笑いながら言った返答に
勝利マンは呆れながらも背中を向けた


「ダメだこりゃどうせろくなもんじゃねぇ！大体勝負とは賞品のためにやるもんじゃねぇ！！」
「気になるってばー早く早く！！」


急かされて会長は影を落として笑いながら
口を開く


「仕方ないそろそろお披露目と行くか‥ヒーロー諸君驚いて腰を抜かすなよ？？ひしょ香くん用意はいいね？」

「1位になったものには！！これだーーー！！！」



会長の声と共にひしょ香ちゃんがその布を取り払う‥


「「おおー！！！これは！！」」
「何ーーーっ！？！？」


布が取り払われ、そこにあったのは‥！！
なんとも派手でくどく、個性的とした
言いようがないジャケットであり‥
会長が笑いながら言った返答に
鈴音はゲンナリとした顔になった


「な‥なぁにこれ‥」
「宇宙一のデザイナー、モトモト・アカンサイ先生が作り上げたヒーローＮｏ．1ジャケットだ」
「こ‥これ欲しくないよ‥ねぇ〜？」


同意を求めて振り返る‥が！！


「ほ、ほしい！！」
「素晴らしい‥！」
「き‥着てみたい！！」
「の、喉から手が出るほど欲しい！！」
「うえぇなんでぇ！？！？」


まさかの自分以外の全員が欲しがっており
目を見開かせて驚いた。
自分の彼氏である天才マンまで
欲しかっていた事に少し引きながらも聞く。


「‥嘘、天才マンまで？」
「君には分からないのか！！このデザインの素晴らしさ！芸術が！！」


天才マンは長々とそのジャケットの素晴らしさを語り出す。



「アカンサイと言えばあの宇宙紅白歌合戦で毎年トリを取る宇宙一の大スター、ケバシ・サチコの衣装を1年かけて創っている全宇宙に5人しかいない宇宙人宇宙宝の一人!!しかもこれだけのジャケットだ、今年のケバシ・サチコの衣装をキャンセルして創ったに違いない!これはもはやお金には換算できない…宇宙の宝だ。これこそヒーローにとって最大の勲章!!」
「そ、そう‥」



ごめんケバシ・サチコも全部知らない‥
そう心の中で呟きながら苦笑した


「そ、そのジャケットすっげー欲しい！！絶対私が貰う！！誰にもわたさーん！！」
「邪魔すんなテメェはー！！」
「ぐげふぅ！！」


横槍を入れてきたスーパースターマンを
会長が蹴り飛ばした。
そうだねスーパースターマン、袖の下に
ビラビラつけてるもんね‥と
軽く笑った。