「彼女に罪は無い」
「(天才マンさま‥！)」
「て、天才マン！！」


守るように立った天才マンに視線が
集中する‥何よりもその様子を
見て驚いたのは鈴音であり、
どこか不安の心を持って見ていた。



「な、なんだ？あの二人出来てんのか！？」
「だったら不正じゃねぇか！！」

「！？」


その観客の言葉に鈴音の心に
不安とショックが襲う。
だって‥彼の恋人は‥

そんな観客に天才マンはサラッと返した


「別に2人は出来ていない」
「っ、ほ‥」


否定した天才マンに安心の息をついた
だが、次の彼の言葉に鈴音は
表情を一変させる羽目となる‥







「私とできているのはラッキーちゃんだ、そこら辺ご理解頂けるかな」
「ちょっとぉぉぉぉ！？」

「「ええええええぇぇぇ！？！？天才マンとラッキーちゃんが、出来てる！？」」






次の瞬間、天才マンは大々的に
鈴音と出来ている発言を
食らわせてくれたのだ。
その発言に観客は驚き張本人の
鈴音は勢いよく立ち上がり
顔を真っ赤にして突っ込む。



「て、天才マンとラッキーちゃんが付き合ってる〜！！？？」
「天才マン様〜！！そんな〜！！ショック〜！！」
「あ、あの二人が‥」
「でも、美男美女でお似合いだよな」

「もぉぉぉぉ‥！！あんな人数いる中で何を‥」
「し、師匠‥」



顔を真っ赤にしてその顔を隠すように
手で顔を覆う鈴音
そんな彼女を慰めるように努力マンが
背中を撫でていた
その様子を見て”マジだ”と観客は理解した



「‥さて話を戻そう確かに勝利マンとラッキーちゃんが言うように…このトーナメントではより優れた16人が残る事は出来ない…これはトーナメントという形式を取った会長のミスと言ってもいいだろう」
「それならそのミス償えよー！！！」

「ふっ、いいだろう‥つまりエントリーされた16人から正式なヒーローを決めればいいのだな？その16人、一瞬で決めてやる」


「行くぜ！！」



そう叫んで目を開いた天才マンに
何かを仕掛けるのだと察して
構える‥と、天才マンの額から
眩しい光‥カッ！！が発射されたのだ


「一般人には危害を加えずヒーロー認定証を授かるのにふさわしい16人目までがぎりぎりで避けられる『カッ』!!!」
「長いよっっ！！！」