「きゃああぁぁぁ〜〜っ！？！？」


『な、なんと！！ラッキーちゃんが努力マンにかかと落としを決めたー！！！』



何度も言うが鈴音の踵に努力マンが
猛スピードにぶつかってきただけである
そのせいで当然鈴音はぶっ飛ばされる
ぶっ飛ばされた鈴音は落下して‥
なんというラッキーなことに、
同じく気を失い落下していた努力マンを
受け止めるような形で下になり落下したのだ！！



『なんとラッキーちゃん！！気を失い地面にたたきつけられるはずの弟子の努力マンをその寸前で抱き抱えて着地！！』
『美しき師弟愛ですね はい』



目をクルクルと回しながら
意識をハッキリとさせるために頭を振り
何やら重い、と思いながら下を見れば‥



「うぅ〜…かかと痛いし目が回るしで一体何が……あっ、努力マン！？あの大丈夫！？」
「‥‥」
「努力マンってば！」


鈴音の呼びかけに目を覚ました
努力マンは、目を覚ますと‥
勢いよく立ち上がり


「師匠ーーーー！！！！！」
「わっ！！なにな‥」


「参りましたーーーー！！！私の完敗です！！」



勢いよく鈴音に土下座をして
降参したのだ。


「私のかかと落としの更に上を行き、逆に決めるとは恐れ入りましたーっ!!!やっぱり師匠は凄いです凄すぎますっすー！！！こんな未熟な私ですがこれからもご指導よろしくお願いしまーーーす！！！」


試合台の上で腕を高々と上げてもらい、
鈴音を称える勝利宣言が響いた



『1回戦の超大目玉！！師弟対決はやっぱり師匠のラッキーちゃんの勝ちだーー！！！！』
「ら、ラッキー！！えへ‥」
「師匠ー！！どこまでも着いていきまーーす！！」


「ラッキーも実力と考えるなら」
「あの子が1番！！だが俺はラッキーちゃんにも勝ーーつ！！」



そんな努力マンと鈴音の師弟の
様子を見て、ぼっちゃんマンが
ニヤリと怪しげな笑みを浮かべていたことは
誰も知らなかった‥


…………………………………………………………………………………
オマケ


『いやー！！にしても努力マンとラッキーちゃんの2人！！案外お似合いかもしれないでズバー！！』

「んえ？」
「へ？」

『カップルだと言われても全然違和感ありませんねハイ』
「かかっ、かかかカップルぅ！？そ、そんな！！師匠にはも、もももう‥！！」
「もうヤダ何言ってんだろ実況席‥」
「(私には天才がいるのに‥)」


顔を真っ赤にしてバタバタと慌てて
地面に頭をぶつける努力マンを咎め
ながら鈴音は呆れながらも
努力マンを止める。


「‥‥‥‥む‥‥」


それをよく思わないのは‥

当然ながら、本命の恋人である天才マンだ
1部の人にしか自分と鈴音が
付き合っていることを知らないとは言え、
別の男と彼女がお似合いだと言われるのは面白くないし嫌だ。


「‥‥‥‥‥‥恋人は私なんだが？」


イライラとした様子で小声でつぶやく天才マン。
こうなれば‥と何やら考えている様子の
本命の恋人であった。