第2、3、4と試合はどんどん進んで‥
ついに努力マンと鈴音の試合がやってきた。
努力マンvsラッキーちゃんという大目玉の
試合がやって来て会場の観客は大盛り上がりだ


「さーっやりましょー！！師匠ー！！」
「う、うん‥！！」


ワクワクとした様子の努力マンと
緊張した面持ちの鈴音が試合場に
降り立った。


『さぁ！！いよいよ1回戦の大目玉！ラッキーちゃんvs努力マンの師弟対決です！』
「ラッキー様ー！がんばってー！！」
「みっちゃん‥」


親友の応援の言葉に頷いて
目の前の弟子に向かい合う。
ついにやってきた、試合‥


「ファイトーーーー！！！！」
「行きますよ！！師匠ー！！！」
「えぇい！！かかってきなさーい！！」


その様子を兄二人と弟子‥そして、彼女の恋人がヒーロー席から見守る‥
拳を握り、2人はその拳をお互いに向けて繰り出す。


「努力パーーーーンチ！！！」
「ラッキーパーーーンチ！！」


努力マンのパンチが当たる‥かと思われたが、
ここで鈴音のラッキーが起こる！
パンチを繰り出すために片足を前に出して
いたのだが‥その足がふらついて‥


「っあ！！」


バキィ！！


「ぐっ！！」



足がぐらついて、躓いたことで
パンチのスピードが増して標準が
ズレて‥努力マンの顔面ど真ん中に
鈴音のパンチが決まり、努力マンは
鼻血を出した。



『ラッキーちゃんのパンチが顔面に決まりましたー！！！』
『さすがはラッキーちゃんですねーはい』

「さすがは先生でちゅ〜！！」
「ふっ‥」


鈴音のラッキーパンチに
観客が感心し、盛り上がる。


「くっ‥や、やはり師匠は半端じゃあない‥！！では次はこれならば‥！！」

「鉄下駄キーーーーーック！！！」



次に鉄下駄キックを繰り出す努力マン。
キックは真っ直ぐに鈴音に
向かっていく！！が


「！！きゃ‥！！っわ、」
「わっ！？！？」


避けようと後ろに飛び退いた、その時
段差に躓いて試合場から落ちた
落ちた際に、思わず努力マンの軸足を
掴んだことで努力マンは倒れ込んだ。


「やった！ラッキー！！」
「師匠‥！！師匠はさすがだ、強い！！だからこそ‥だからこそ本気で！！ぶつかります！！」

「私の新必殺技で！！」


「「し、新必殺技！？」」



新必殺技を出す
その言葉に観客もヒーロー達も
驚き緊張感が走った


「し‥新必殺技‥？」
「そうです！！この2週間で生み出した必殺技っす！！」



新必殺技という盛り上がる要素しかない
言葉に観客や実況が大騒ぎをしだす
ウルサイマンの実況が辺りに響いた


『な、なんと！！ここで努力マンが新必殺技を出すと宣言！！一体どんな技なのかー！！？！？』

「その必殺技！！私がレポートしてまいりました！！」

「あっなんか懐かしい！！」



懐かしいレポーナーマンが現れ、
少し懐かしさに頬を緩める鈴音
と実況席のウルサイマン達。



「我々取材班は！！その技がどんなものなのか知るための3つのヒントを入手することに成功したのです！」
「み、3つのヒント！？」
「そう！第1のヒントそれは‥穴です！！」


第1のヒント、それは穴
何でも努力マンの下の部屋にいた
証言者が寝ていると‥突然大きな
音が聞こえて慌てて飛び起きてみれば
部屋の1部の天井に穴が空いていたのだ
何をやっているのかと怒鳴ったら

「すみませんお陰様で新必殺技出来ました」

と謝ったとか


「では第2のヒントとそれは2週間の間努力マンが何をしていたかを写したものです！！それではどうぞー！！」
「「！これは！！」」


そう言ってレポーターマンの右手に
映し出されたのは2つ。
ひとつはロボットを作っている様子
そしてもうひとつは何故かバレリーナの衣装を着てバレエを踊っている様子だ


「ロボットを作っていたのが部屋に入って3日間‥そしてあとの10日間はずっとバレエを踊っていました」
「何もしかして努力そんな趣味あったの‥？」
「えええぇ！違いますよ師匠ー！！引かないでくださーい！！」



まさかそんな趣味が？と引く鈴音に
ワタワタと慌てながら誤解を解く努力マン。
そんな努力マンに構わずレポーターマンが
続けた


「しかし決定的なのは第3ヒーント！努力マンの部屋の上！つまり屋上に残されていたこの映像！！それがこれだ！！」



「「！？な、何ーーーっ！！」」



皆が驚いた第3のヒントの映像‥
それは‥！


努力マンが作ったロボットが
真ん中からスッパリくり抜かれたような
抉られたような形で無惨な形になっている
様子であった！！


『こ、これは努力マンが作ったロボット！！何故！！』
「な、なになに‥もしかして私こうなるの！？」


ぞぞっ、と背中に冷水を被ったかのような
感覚に襲われて恐怖に襲われた、が
目の前の彼に向かいあう。


「では、行きますよ！！私の新必殺技！！」
「！！う、！」