「…ふっ、俺はもちろん勝つ！しかし俺はトーナメントで1位になる男…その俺とあいつがそれなりの試合をすればあいつも認めて貰えるだろうよ」


勝利マンのその言葉に努力マンは強く心打たれた。


「！！(…そうか兄さんはトップマンにもいい所をそれなりに華をもたせてやろうと思っているんだ！！…兄さんは優しいとこもあるからな、突っ張ってるところもあるけど)」


そこでまた、努力マンはふと思いとどまった
それは鈴音との事である


「(…あの兄さんでさえ、華を持たせてやろうと思っているんだ、私も…師匠に華を)」


なんとも言えぬ不安といったマイナスの
感情がぐるぐると、努力マンの胸の中を回る…
そんな中、トーナメントは開催されるのである


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いよいよヒーロー達も揃い、ヒーロートーナメントH-1グランプリが開催される
しかも1回戦から勝利マンが出るというのだ
観客たちはもちろん大興奮している


「では、第1試合を行う！戦うのはトップマン！！」


名を呼ばれたトップマンがひらりっと
飛び上がって試合場へ降りたつ。


「そして勝利マン！！試合場へ！！」


次に勝利マンが片足をかけて立ち上がる。



「努力、お前の試合だが……どう戦えばいいのか、この試合で見せてやる!!」
「！！」
「！」



勝利マンが勢いよくヒーロー席蹴り飛び上がって試合場へ降り立つ。
どんな戦い方をするのだ、と努力マンが
固唾をのみ待つ…
それは努力マンだけではなく、彼とどう
するべきなのか同じく悩んでいた鈴音にも言える言葉である



「(…し、師匠との戦い方！？何をする気なんだ兄さん！？)」
「(努力の試合…って事は私の試合でもある……勝利マンの試合を見れば、答えがわかるのかな…)」


「ふぁ、ファイトー！！」



シンパンマンのファイトの言葉がかかると
勝利マンは不敵な笑みを浮かべてトップマンに近づく


「努力！！！これが答えだーーー！！！！！！」



そのまま勝利マンは、即座に目の前で構えると…




「キャベツ・チカ・カツカム！！」



ドゴォォォン！！！！



「な、何ーーーーっ！？！？」
「な、なんですって！？！？」


勝利マンは、目の前のトップマンを
容赦なく攻撃し…吹っ飛ばしてしまった
一瞬で終わった試合に努力マンも鈴音も驚愕した