「…と、これがワシと神才マンとの初遭遇…」
「「ちょっと待て待て待てぇぇぇぇ！！！」」


会長が語った昔話にツッコミを入れたヒーロー達。
普通に思い出語る感覚でトンデモ発言を
した会長に天才マンは汗をタラタラ垂らして
聞いた。


「会長…？あの、後継者……時期2代目ヒーロー神？だ、れが？」
「え？神才マン…君のお父さんが」


サラッと答えた会長の言葉に
しばらく静寂が訪れた後に…


「「えええええええぇ！？！？」」


どでかい叫び声が響き渡った。


「ええぇぇ！？て、天才マンのお父さんが！？」
「時期…」
「2代目」
「ヒーロー神候補ォ！？！？」

「あぁ、神才マンはヒーロー神様にその人格と実力をかわれて時期後継者に選ばれていたんだ」



まさか自分の父が時期ヒーロー神候補
だったという事実を知り天才マンは驚いた
三本柱マンとライバルだったという事実にも
仰天だったのにさらに上が来た。


「それから神才マンとわしは仲良くなって…彼は本当に強く、慈悲深く…多くの悪を倒し、更生させてきた…だが…」


会長を俯いてポツリ、と呟いた


「…700年前…遠くへ行ったっきり、戻ってこなかった」
「！遠く…！？遠く、とは！？会長！！父はどうして行方をくらませたんです！！」


天才マンが会長の肩を掴んでまくし立てた
会長はそれに驚きながら口を開く


「そ、それは…！！…神才マンは…遠い宇宙の危機を知り、突然一人で出ていってしまったんだ…」



その日は突然だった
朝…会長室に置かれていた手紙、
それを見て会長は愕然とした


「会長 三本柱マンへ

私は遠い宇宙の危機を知り…今から
その危機を救いに行くんだ
私は恐らくタダでは済まない、それこそ
命を落としてしまうだろう
…これを君たちが知ったらおそらく私と
共に行くだろう、だから私は一人で行く
私を許してくれ、これからも宇宙の平和を頼んだ

神才マン」


この手紙のみが残されていた。
その手紙を知って何よりも悲しみ怒った
のは、ライバルの三本柱マンだった


「なぜだ！！神才マン…なぜ私を置いて、一人で…！！」


神才マンが帰ってくると信じていた
だが、神才マンは帰ってこなかった…



「……これがわしの知っている全てだ」
「……」


天才マンは悲痛そうな顔をして
目を閉じ…会長に質問をなげかけた


「…会長…それで…父は…？」
「……分からないんだ、ワシにも…
行方も分からなければ生死も分からない…だが」
「だが！？」


だが

その言葉に期待をして続きが
話されるのを待つ。


「……もしかしたら、ヒーロー神様ならば…知っているかもしれない」
「ヒーロー、神…！！」


やはり全ての鍵を知っているのはヒーロー神
だと知った天才マンは真剣な顔で空を見上げた


「…ヒーロー神様に聞けば…わかると…？」
「恐らく…」
「……分かりました、ありがとうございます」


ぺこりと頭を下げた天才マンの手を
鈴音は握った


「！！」
「…お父さんはきっと生きてる、そう信じようよ」
「…ああ！」


こくり、とうなずいて手を強く握り返した
そして試合当日の日が訪れる…