そして、デート前日の夜…
鈴音の部屋にはあちらこちらに
服が散らばっており散らかっていた…
その服とにらめっこしながらも明日のデート
に着ていく服を選んでいる鈴音。


「…うーーーん…遊園地だから動きやすくて可愛い格好…」


服をかき分けながらもファッションを
考える鈴音、そして悩みに悩んだうちに
1枚のトップスとスカートを手に取った。



「…これだ！！これと、えーと髪飾り…！」


ワクワクとした様子でアクセサリーボックスを
開けて髪飾りを選び始めた鈴音、
その中からリボンのゴムをふたつ取り出すと机の上に置き…時間を見ればもう11時だった


「え、もう11時！？やだ！！もう寝ないと…！！」



もう夜遅いことに気がついた鈴音は
急いでベッドに入り込んで目を瞑って眠ることを試みる…が、中々眠れず目は冴えているままだ。


「ね…眠れないよどうしよう…」


チラリ、と目覚ましに目をやる
目覚ましをかけたのは1時間前の朝8時
余裕を持って目覚ましをかけたが寝坊したらどうしよう、と不安な気持ちが現れる。


「でも…デート、ふふ…彼氏とのデートって、私初めて…」


そう、これが彼氏となった彼との初デート。
手を繋いだりハグしたりはもうした…
となればあと残されているのは…



「…キス…だよね」



実はもうしているのだがそれを知らない
鈴音はドキドキと胸を高鳴らせて
期待に胸躍らせる。


「やだやだやだ！！何言ってんだろ！！こんなん天才にバレたらえっちな子見たいじゃん！！」


ベッドの中で足をばたつかせて恥ずかしがる。
そしてまた時間に目をやって慌てて目を瞑る
こういう時は黙って目を瞑るといつの間にか寝ているものだ…


「(楽しみだなぁ、天才と遊園地だ)」
「(…どんな日になるかなぁ)」


そう思いながら目を瞑っていると、
いつの間にか鈴音の意識は
夢の中へと旅立っていた。
そして次の日…