「…よし、準備は出来た…」


自分の部屋の机の上を見て力強く頷く天才
その机の上にあるのは……遊園地のチケット2人分
これはもちろん、恋人になったばかりである…鈴音と行くために手に入れたチケットである


「…緊張するな…」


彼女ならばきっといいよ、と答えてくれることを
知っていたがやはり緊張する…と
チケットをカバンの中へ入れて、学校へと向かっていった。


…………………………………………………………………………………


学校へ向かい、通学路を歩いていると…
曲がった所でタイミングよく、鈴音が目の前を歩いているのを発見した。



「！！これは都合がいい…！」


こいつはラッキーだと天才は表情を明るくさせると
足を早めて鈴音の肩を叩く
すると鈴音は振り向いた。



「ん？何…あっ、天才！おはよ！」
「おはよう、鈴音…」
「えと、偶然だね！えへ…」


はにかんで微笑む彼女に頬が緩む。
そしてポケットの中のチケットの存在を思い出し話をもちかける


「、そうだ鈴音…日曜日は予定はあるか？」
「？ないよ？どうして？」
「ほら前に言っただろう？デートしたいなと…」
「あっ！言ってたね…！そ、それで？」


デート、というワードを耳にすると
照れながらも姿勢を正して天才の言葉を待つ。


「それでだな…今私の手元に、遊園地のチケットがあるのだが…良ければ日曜に、行かないか？」
「えっ、遊園地！？行きたい！！」
「！！本当か？では…決まりだな！待ち合わせ場所は公園の前にしよう、9時に待っているぞ」
「うん！！めいっぱいお洒落していくね！！」
「ああ…私もだよ、楽しみにしているからな」


デートの約束を無事取り付けられたことに
小さくガッツポーズをしながら喜んだ。
付き合いたてのふたりにとってこれが初デート…
お互いドキドキと胸をときめかせて学校へ向かい普通に授業を終えた…