そして同時刻…天才は机の上に
ノートや恋愛関連の本、漫画をばっちらかせて
ペンを握り悩ませていた。


「…………鈴音に効果が覿面なのはロマンティックな告白……なんだが…どのような物が彼女の心動かすのかがこの天才にも分からん…」


そう、彼が頭悩ませていたのは
告白のセリフであった。
今まで彼は一人の女性を好きになったことも
なければここまで一人の女性相手に頭を悩ませた
ことも無いので恋愛知識がない…
ので、告白のセリフやら何やらに頭を悩ませていた。


「…私だけを愛して…いやこれだとなんだか独占欲が強いように思える…永遠の時間を私に…いやこれだとプロポー………いやいやいや…！」


ぶんぶんと頭を降って頭を悩ませて
机に突っ伏した。



「……ダメだいい案が……」


ぐりぐりと机に頭を擦りつけても
いい案は思い浮かばない…と、思われたが…


「………ロマンティックに…？いいや…いっその事ここは正直に、ストレートに行った方がいいんじゃないのか？」


ここでふと天才の頭に妙案が浮かんだ。
それは”無理して格好をつけずそのままで勝負する”というものだ



「無理にロマンティックに言葉を告げてもその意味が分からなければ何も意味が無い、鈴音に対してストレートに付げたほうがいい…ストレートに…よし、これで行こう！！！」


悩みが解けた天才はガタン、と勢いよく立ち上がって叫んだ。


「素直に好きだと、付き合って欲しいと…そう告げよう…場所は…場所は…」


場所を考えていた天才はふとそこで1つ
良い場所があったことを思いついた。
そう、それは…


「…！教室…そうだ、教室…」


そう、それは誰もいない教室であった。
誰もいない教室ならばロマンティックで、
放課後ならば夕日が差し込み雰囲気も良い、

何よりも…初めてキスを交わした場所(鈴音はしらないが)だから…


「…よし、決めた…明日、素直に想いを伝える…」



うん、と力強く頷いて決意すると
天才は暫くじっと窓から空を眺めていた…
こうして夜が明けて、朝が来る…