そして迎えた次の日‥
天才しか知らない、今日‥勝利が鈴音に告白するだなんて‥


「‥(勝利が告白するのは今日だな‥この天才の考えでは恐らく放課後、校舎裏の木の前でだろう‥)」


天才は時間帯と場所を早速把握して
彼の方をちらりと見やる
勝利は目が合うとすぐに目をそらす。


「(邪魔をするか‥？いや、そうしたら鈴音の好感度が下がるかもしれない‥‥影で見守り、状況を見て‥)」


もやもやと考えているとドアの開く音が聞こえて
努力と鈴音の声が聞こえた。


「師匠ー！！チャイム鳴る前に来れましたよ！！」
「うわーラッキー！！ていうか髪ボサボサ‥」


努力に引っ張られ半分ジェットコースター状態
で来たため前髪が逆だっており、鈴音は
その髪を治しながらも席に着く。


「あ、天才勝利おはよー」
「おう」
「あぁ、おはよう」


挨拶してきた鈴音に挨拶を返し
鈴音はカバンの中身を机の中に
直してカバンを机の横にかける。
鈴音が席につこうとした時


「おい鈴音」
「ん？何？」


勝利が振り向いて鈴音に声をかけた
何かと顔を近づければ勝利は教室の隅を指さし、
天才は彼が何を言いたいのかを察して耳を済ます。


「ちょっといいか？‥聞かれちゃ困る」
「え？うんいいよ」


鈴音は勝利について行き勝利の所へ行くと
勝利は小声で鈴音に伝えた


「‥放課後、校舎裏の木の前」
「校舎裏の木の前？なんで？」
「話がある、お前にしか言えない話だ」
「分かったよ、放課後いくね」


彼が何を伝えたいのかは分からないが
勝利が真剣な顔をしているので大切な
話なのだろうと思い鈴音は頷く
天才の計算した場所と時間は当たっていた。


「‥‥‥‥」
「‥」


静かに2人の視線があった
2人の目線の間に火花が散ったような気が
したのは友情と努力のみだった。
そして長い授業を終えて迎えた放課後‥