「天才〜、ここ教えて〜‥」
「ふっ、いいぞここはだな‥」


眉を下げて申し訳なさそうに聞く鈴音に
天才はいとも容易く鈴音に優しく
教えてやると、問題が解けた彼女は笑顔をうかべた。



「さすが天才！簡単にわかっちゃったよ〜ありがとう！」
「！！ふっ‥こ、こんなのどうって事ないさ‥」



鈴音の浮かべた笑顔に天才は
胸の動機と共に顔に熱が集まる
可愛い‥と思いながらも彼女が勉強する
様子を見守る天才。


「(二人きり‥なんていい響きなんだ)」
「天才？‥天才！」
「！な、なんだ？」
「天才ぼーっとしてどうしたの？具合悪い？」
「いや、何ともないぞ‥大丈夫だ」


はっと我に帰れば鈴音が心配そうに
しながら顔を覗き込んでいた。


「そう？良かった、無理しないでね」
「大丈夫だからな？心配してくれてありがとう」



そう微笑んだ天才の微笑みが綺麗で
鈴音も思わず頬を赤く染める、
がすぐにはっと我に返り問題集に目を向ける。


「っは！あ、しゅ、集中しないと、ね！！あ、あはは‥！」
「まぁ、な。」
「でもね、あたし天才が教えてくれて感謝してるの！もうすぐ小テストで困ってたから‥！」


そう、何故鈴音が天才に勉強を
教えて貰っていたのかと言うと‥小テストが
あるためであった、しかも小テストの内容は
数学であり困っていたところに天才が
勉強を見てやろうかと提案してきてくれた ので鈴音は喜んでその案に乗り
今に至る。


「ふっ、お前が困っているとなれば放ってなどおけないさ」
「天才頼もしいなぁ、えっとね天才‥」
「ん？」


モジモジしながら話しかけた鈴音に
内心ドキドキしながら鈴音の言葉を待つ天才。



「あのね‥明日も教えてくれないかな？って‥駄目かな？」
「！！ほ、本当か！？っあ、いや‥私でいいのならいいぞ」
「ほんと！？じゃあ明日も‥！あ、どうせなら他のみんなも誘う？」
「他のみんなも、か？‥他の皆の都合が良かったらな」


他の皆と言うワードに内心がグッときながらも
天才は鈴音が誘ってくれた嬉しさに内心喜んだ。
そして次の日‥