鈴音は下校時、1枚のポスターを
じーっと見つめていた…見ていたその
そのポスターは映画のポスターだった
有名な監督のアクションと感動物の映画だ
みっちゃんもです代もすごく気に入ったらしく鈴音も気になっているのだ


「やっぱ見たいなぁ〜…でも1人だと寂しいかも」


うろうろと行ったり来たりしながら
またポスターを見る
悩んでいる鈴音の後ろから一人の男が近寄りぽん、と肩を叩いた。



「きゃっ！？」
「さっきから何してんだよ鈴音」
「あっ…？勝利！」



驚きながら振り返ると、そこには
不思議そうな顔をした勝利が立っていた
ほっとした顔で勝利の方へ向く。



「えとね、この映画いいなぁって見てたの」
「映画ぁ？…あーこれか、友情が今話題の映画だのって言ってたの」
「そー！私も気になってて見たいなと思ってたんだけど一人で見る気分じゃなくて」



一人で見る気分では無い
それ即ち誰かとみたいと言う事に
気がついた勝利はこれはチャンスだと
笑みを浮かべる。


「それなら俺と行くか？鈴音」
「えっ？勝利と？」
「おう、一人で見る気分じゃねぇんだろ？じゃあ俺と見ようぜ」
「…うん！いいよ！」
「うし決まりだな、日曜日の10時にモール前な」


さらりとデートに誘うことに成功した
勝利は影でこっそりと小さくガッツポーズを
取って喜んだ。
尚、デートだと思っていない鈴音は
単純に映画を見に行くだけのお出かけと思っているようだが…


「映画見たあとでどっかで飯でも食おうぜ」
「うん！あ！あとお店とかも見たいかも！」
「しゃーねぇな、付き合ってやるよ 」



二人で歩きながら予定を立てる勝利と鈴音…

その様子を偶然見た”彼”は愕然としながら
口を開いた。


「な‥な、鈴音‥と‥勝利‥！？」


ショックを隠しきれない表情をしていたのは、天才だった。
目の前で行われているデートの予定の会話に
ショックを受けたと同時に慌てる天才が
日曜にすることはもうこの時に決まった。



「日曜…10時……覚えたぞ、尾行しなければな……！！」


ぐっと炎を燃やして尾行を決めた天才。
そして日にちは経ち日曜日…