地球で太陽につっこむロケットを見ている
ヒーロー達‥‥
すると突如、ロケットを見ていたかと思われた天才マンがどこかへ走り出し
勝利マンがそれを腕を掴んで止めた。


「！？おいまて天才マン！！どこへ行くってんだ！！」
「離せ勝利マン！！宇宙船に乗って、彼女を助けに行く！！」
「な、何を言っているんだ天才マン！！今から間にあうはずがないだろ！！」



勝利マンの手を振り解き鈴音の所へ
向かおうとする天才マンを努力マンが後ろから抑え込む‥
ジタバタと暴れながらその手から逃れようとする天才マンは喉が張り裂けそうな程に叫んで暴れた


「離せーーーっ！！！離してくれ！！死なせてたまるか！！ラッキーマン！！ラッキーマァァァン！！！」
「うわわっ！？お、落ち着け天才マン！！！暴れるな！！」
「そうだ、ここで向かえばお前の身もただでは済まないぞ！！」
「離せと言って‥！！！」


「いい加減にしやがれ天才マン！！！！」


バキィ！！！


「ッ!!」


叫んで暴れる天才マンの頬を勝利マンが殴った
いきなり勝利マンが殴ったことに努力マンが驚く。


「に、兄さん‥！」
「ギャーっギャーッギャーッギャーッ喚いてんじゃねぇ！！‥辛いのは、テメェだけじゃねぇんだ俺だって助けに行きてぇ！！！だけど‥だけど！！」


天才マンに怒る勝利マンの表情は
これほどまでに無い辛そうな表情だった


「もう間に合わねぇんだよ‥それにあいつの覚悟を‥‥‥‥無駄にするんじゃねぇ‥‥‥！！」
「‥‥勝利、マン‥‥」



天才マンの瞳から涙が零れて地面に落ち
そのまま涙を流して‥太陽に目線を移した。


「(ラッキーマン、お前が‥お前が死ぬなんて私は耐えられないよ、ラッキーマン‥)」

「‥伝える事も、出来ないというのか‥！！！」


天才マンの瞳からとめどなく流れる涙が、地面を濡らしてゆく。





その頃鈴音は‥‥もう諦めかけて
世直しマンと共に死を迎えようとしていた


「‥(暑くて苦しいんだろうな、けれども‥これで、これで‥平和になるなら‥それに、世直しマンも1人じゃあ‥寂しいかもだもん‥ね、)」


震えながらも目を閉じた
そんな鈴音を見た世直しマンも
俯いて黙り込んだままだった‥
ロケットは太陽に一直線に突っ込んでゆく‥
姿が見えなかった友情マンは
宇宙一の医者、マイドアサヒシンブンを
呼び寄せてみっちゃんを助けようとしていた‥


「姿がねぇなと思ったら、みっちゃんを助けようとしていたのか」
「彼女の‥ラッキーマンちゃんの親友だからね、みっちゃんは‥」
「しかしそのラッキーマンも帰らぬ人になりそうだ‥」

「‥だ、だめだいくら心臓マッサージをしても動かない‥手遅れだったようだ」


「う、うぇぇぇぇぇん‥！！」
「うぉぉぉ‥！！！」



みっちゃんのクラスメイトであった
努力マンとスーパースターマンが
涙を流し、悲しんだ。


「‥我々にできるのは冥福を祈ることだけだ‥」



帰らぬ人になりそうだ
その言葉の通り‥もう世直しマンと鈴音の
いるロケットは内部まで燃えだしてしまっており
もう危ない状態だった


「っあつ‥！！！」
「‥‥‥ラッキーマン、最後に一つだけ聞く」
「っえ？」


熱さに体をよじらせていた鈴音に、
世直しマンが口を開いた。


「もしお前が…ラッキーでここから生きて帰れたら……お前はそのラッキーパワーを使って全宇宙の平和のために使うと私に約束できるか?」
「も、もし助かったら‥？そ、そんなの‥」
「うるさい!!!いいから質問に答えやがれ!!!」

「も‥もちろんに決まってるじゃない！！！ラッキーで皆を助けて平和にする！！それが私！！ラッキーマンなんだもの！！！」

「！！」



その答えに世直しマンはふっ、と笑った。



「‥背中を見せろラッキーマン」
「えっ、なんで‥いいけど‥」


体をよじって背中を見せる鈴音
背中を見た世直しマンはやはり、と
言葉を続けた


「やはりお前の幸運の女神は微笑んでやがる、まだラッキーが起こるってことだろ」
「えっ‥？でもこんな状況でどんな‥」



「まったくラッキーマン……お前ってやつは」


「え、」




「本当にラッキーな奴だぜーっ!!」

「何っ！？キャッ！！！」


世直しマンは片腕に力を込めて勢い良く
鈴音にその拳をぶつけた
すると世直しマンの拳の威力は凄く、
鈴音のことを接着剤から抜け出させロケットの壁をぶち破った

そして、鈴音はロケットの中から自分を見る世直しマンを目にして‥
世直しマンが自分を助けという事実に
声をはりあげた