「ぶわっはっはっは！！馬鹿なヤツだラッキーマン！！お前のような非力なやつが私に勝てると思っているのか！？」
「思ってるよ、貴方は馬鹿だよね勝負ってのがわかってないもの！力がすべてじゃないよ」
「何を言うか！強いものが勝つ、揺るぎない事実だろう！？」
「まだ言うのお馬鹿さんじゃあ教えてあげる、勝負ってのは‥！！」


ヒーローたちも手下達も今までとは違い
引き締まった顔で世直しマンに対峙する
鈴音にゴクリと固唾を飲む
今までとは違い愛らしいオーラではなく
引き締まった勇ましいオーラを出す彼女が
どんな名言を言ってくれるのか‥と期待した、が


「勝負ってのは‥時の運だ！！！！！」



飛び出た言葉にヒーロー達は目が点になった
もっとかっこいいこと言うかと思ったら‥


「ついてる方が勝つの！バーカ」
「そ‥そんなはずはない、強い方が！」
「まだ分からないの！？じゃあ見せたげるよ激吉ラッキーマンのシンボル！！この背中の幸福の女神が目に入らないのーっ！？！？」


そう叫んで背中を見せた、鈴音
の背中には女神が微笑んでいる姿があった。


「勝負ってのは幸運の女神が微笑んだ方が勝ちなんだよ！さっき私の背中に彼女が舞い降りたの」
「うるせー!!!ごたごた理屈言ってんじゃねー!!やってみれば分かることだー!!」



世直しマンは業を煮やして鈴音に飛びかかっていった
しかし身動きをとろうとしない鈴音にヒーローたちが叫んだ


「ああっ、世直しマンが行ったー!!」
「なんだかんだ言っても世直しマンの方が強いんじゃねーのか!?」


世直しマンは鈴音にパンチを繰り出そうとしてきたが鈴音はすっ、
と流れるようにパンチをかわした
その後も力んでパンチを繰り出すが
ふわふわと流れるようにして鈴音は
世直しマンのパンチを避けていくのだ‥！


「す、すげーっ‥全部紙一重で‥」
「ラッキーマンにあんな防御テクニックがあったとは‥」
「師匠すごいっすさすがっすー！！」


しかし、これ自体がラッキーだった
世直しマンが繰り出すパンチの風圧で
体重が軽くふわふわしている
鈴音はその風に飛ばされる形になり
世直しマンが力めば力むほどに当たらないだけだったのだ