Live the life you love
『お前はオレが守る』
それは、幼なじみである佐野万次郎に言われた言葉だ
オレは昔からよく佐野万次郎こと、マイキーの家の道場に通っては、マイキーや場地圭介とつるんでいた
場(…白夜はいつも優しくて、可愛い。そんな白夜に、当然オレも惹かれている。けど、それはオレだけじゃない)
いつもの神社には、いつもつるむ連中が集まっていた
ド「よう、白夜。ちょっと薄着すぎねぇ?」
「え?そうかな。暑くて薄めのシャツ選んじゃったかも」
マ「確かに薄い…。ハク、これ羽織ってろ」
マイキーが、着ていた上着をオレに羽織らせた
「わっ…マイキー、いいの?寒くない?」
マ「全然。お前のそんな姿晒すよりよっぽどマシ」
「え、そんなですか…」
一「あー、残念。目の保養だったのに」
パ「目の保養?どこ?なにが?」
三「はぁ…ほんと頭からっぽだな、パーは」
オレの幼なじみであるマイキー
ドラケン、場地、一虎、三ツ谷、パーちんの六人
オレの大切な仲間だ
三「そういや白夜、また昼間ナンパされてたけど大丈夫だったか?」
その発言に、全員がはっ!?という表情になった
「あ、うん、大丈夫。尻触ってきたからぶっ飛ばした」
マ「はぁ!?ハクの尻触った!?おい、そいつ今すぐ連れてこい!」
「知らない人だったし、逃げてったからどこにいるか分からないよ」
場「さすがにもう白夜に手は出さねぇだろ…」
ナンパされ、セクハラされるのはよくあることだ
最初のころは怖かったけど、護身術を道場で教えてもらってからというもの、メキメキ強くなり、今では年上にも負けないほどにはケンカが強くなった
ド「だとしても、変な奴には気を付けろよ?」
一「確かに白夜は歩く18禁だからなー」
場「ははっ!間違いねぇ!」
「…歩く18禁ってなに!?オレまだ中一なんですけど!」
皆が笑っている
もう…オレは真剣に言ってるのに
まぁいいか、皆が笑顔ならそれでいい
そのあと暗くなってきたので、今日は解散することになった
マ「ハク、家まで送ってくよ」
「ありがとう、マイキー」
二人で並んで帰路を歩く
マ「ハク、オレはさ」
「うん?」
突然マイキーが何かを話し出した
マ「ハクを誰にも触らせたくないし、傷付けさせたくもない」
「…うん」
マ「今日ハクの尻触った野郎に、オレはまだムカついてっしさ」
「…うん」
マ「もしハクに何かあったら、オレはオレじゃいられなくなると思う」
「マイキー…」
マ「だから…お前はオレが守る」
「…!!」
歩いていた足が止まり、万次郎の真っ直ぐな眼差しがオレの目に映っていた
マ「そうすりゃハクは何も傷付かずに済むし、オレもオレのままでいられる。一石二鳥だ!」
そう言って、さっきの真剣な顔がうって代わり、ニカッと満面の笑顔を見せるマイキー
そんなマイキーの笑顔に、オレも笑って
「うん!ありがとう、万次郎!」
そう言って、再びオレたちは歩きだした
(こんな日常が、続けばいいな…)