Live the life you love
買い物を済ませ、団地の目の前まで帰って来ていた時
「あれ、場地!今帰り?」
場「おう。タイムセール、間に合ったか?」
「おかげさまで!」
場「そりゃ良かったな」
ちょうど帰ってきた場地と遭遇
ん?
もう1人いる?
しかもなんか、オレ見て固まってる…
「えっと…場地、彼は…」
場「あぁ、こいつは松野千冬っつってな。めっちゃいいやつなんだ」
「ほう。いいやつなんだ」
あれ…?
そういやどっかで見たことあるような無いような…
場「おい千冬、何固まってんだ」
千「はっ…す、すいません!つい…」
「あ、そうだ!前に助けた子だよね!」
思い出した!
いやぁ、すっきりしたなぁ
千「は、はい!あの時は本当にありがとうございました!名前聞けなくてずっとモヤモヤしてたんスけど、また会えてつい固まってしまって」
場「なんだ、知り合いだったのか」
「いやぁ、こんなこともあるんだね。名前言ってなかったっけ。オレは月岡白夜。よろしくね、えっと…千冬でいいかな?」
千「はい!こちらこそよろしくお願いします!白夜さん!」
オレは夕飯の準備があるので、今日は家に戻ったが、二人はペヤングを一緒に食べるらしく、場地の部屋へ向かった
どうやら千冬も同じ団地の、しかも二階に住んでいるらしい
オレも同じ二階だと言えば、千冬がすごく喜んでた
千「おはようございます、白夜さん!」
「おはよう、千冬。もしかして待ってた?」
千「はい!昨日はあまり話せなかったので、登校しながら話したくて」
「よし、じゃあ行こっか」
千「はい!」
歩きながら、オレたちは色んな話をした
千「オレ、ずっと白夜さんに会いたかったんです」
「え?なんで?」
千「助けてもらった時、すげぇかっこ良かったし、けど見た目は可愛くて、優しくて。オレ、あの日から白夜さんのこと忘れられなかったんスよ」
「大げさだなぁ、千冬は」
千「んなことないっスよ!オレにとっては大事な思い出だから…」
「千冬…」
そんなふうに思ってくれてたなんて、嬉しいな
「そういや、場地とはどうやって友達になったの?」
千「実は場地さんの噂聞いて、気になって見に行ったんです。どんなヤンキーかと思ったら想像と全然違って真面目そうなガリ勉メガネでびっくりしました」
「あはは…!確かにそうだよね」
千「その時に少し話したあと、1人で帰ってる途中に族の集団に襲われて。さすがに1人じゃキツいなって思ってたら、場地さんが現れて1人で全員やっつけちゃったんスよ」
「なるほどね。それで場地のこと、気に入ったんだ」
千「この人について行きたいってその時思いました。場地さんはかっけぇ人だから」
「ふふ、オレも場地のこと好きだから、ついていきたいっていう千冬の気持ち分かるよ」
千「場地さんもスけど、オレは白夜さんのことも尊敬してます…!初めて会った時からずっと!」
「あ…、ありがとう…。」
面と向かって言われると照れるな
それから。
千冬とは気が合って、場地と3人でよく一緒にいるようになった
お気に入りは、団地の階段の踊り場だ
3人とも同じ団地だから、時間を気にせずにいられた
千「白夜さん、オレ、東卍に入ったんスよ!」
「そうらしいね、おめでとう!もちろん壱番隊だよね?」
千「もちろんです!」
「そっかそっか。楽しくなりそうだね」
千「あの…白夜さんて、東卍の中じゃ幻扱いされてましたけど、どういうことなんですか?」
それを聞いた場地は、はぁ…とため息をつく
「あはは…いやぁ、まぁあれだ。集会や抗争に出てないからだろうなぁ」
千「え!?出てないんですか!?あんなに強いのに!」
場「白夜をなるべく大勢の前に出したくねぇっていうマイキーのワガママだ」
千「総長の…?白夜さんて、総長のお気に入りなんですね…」
場「お気に入りなんてもんじゃねぇ。白夜はマイキーの特別だ。白夜に手ぇ出したら殺されるから、千冬気を付けろよ」
千「まじスか…」
「いやいや、特別とかそんなんじゃないよ…。マイキーはオレのこと、大切に思ってくれてるだけだから」
場「それが特別っつーんだよ」
「えー…。場地のことも同じように思ってるよ?きっと」
場「同じように思ってたら、バイクがガス欠になってもオレに押し付けたりしねぇよ」
「あ…それは……あはは…」
千(白夜さん、猫好きですか?)
(うん!好きだよ!)
場(お、ペケJか?)
千(はい!白夜さんにも会わせたくて)
(ペケJ?)
場(千冬が飼ってる黒猫だ。これがまた可愛くてな)
(へぇ!そういや場地って動物好きだもんね!見た目に反して)
場(見た目に反しては余計だ!)
(ふふ。千冬、今度ペケJに会わせてね)
千(もちろんです!)