第19話
「悟…抱いてくれるよね?」
五「白夜のことは抱きたいけど…体は大丈夫なの?僕はそれが一番心配」
「大丈夫。硝子さんは腕がいいから、こんなケガすぐ治っちゃうよ。だから悟。オレの復讐に力を貸して。こんなお願い、悟じゃなきゃ無理だよ…」
五「…分かった。けど、これだけは約束して。本当にやばくなったら僕に必ず言うこと。嘘はつかないこと」
「…うん、分かった。約束する」
男がオレを見てることを確認して、 二人はベッドに倒れ込んだ
傷に響かないようにオレの腰にそっと手を回す悟
ああ…ほんとに優しいな、悟は
五「悪いけど、あいつに白夜の身体を極力見られたくないから、全部は脱がさないよ」
「…うん、悟の好きにしていいよ」
それから……
「あっ…、さと、るっ…!好き…っ、大好き…!」
五「白夜っ…、僕も、好きだよ…、愛してる…」
何度も好きと言って抱き合い続けた
あの男が見ている前で何度も…
気がついたら男は泣きじゃくったあと勃起させて、気絶していた
五「…完全に気絶してるね」
「だね…とりあえずオレは満足したかな」
五「なら良いけど」
「…悟は?こいつに復讐したかったんでしょ?」
五「白夜がもう良いなら、僕はそれで十分だよ」
「…そっか…」
…あれ、なんだろ
お腹あたりが急に痛くなって…
「……ごめん、悟、オレ…ちょっとやばいかも…」
五「え、ちょっと白夜…!?」
白夜は意識を失った
五「…っ、これって…血……」
まだ塞がりきってないお腹の傷が、開いてしまったらしい
五「…くそっ…!!白夜…っ、頼むから死ぬなよ…!」
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それから3日後
「……ん、ここは…」
五「…高専の、病室だよ」
「あ…悟だ」
目を覚ますと、そこには悟がいて
五「やっと起きたね。また眠り姫になっちゃうんじゃないかって心配した」
「ご、ごめんね、悟…。急に傷口開いてオレもビックリしちゃって…」
五「…白夜が生きててくれればそれでいい。死んでたら一生許さないところだったよ」
「…そ、そっか…死ななくて良かった……」
ホッとしていると、硝子さんがやってきた
家「声が聞こえると思ったら…目が覚めたみたいだな」
「硝子さん…っ!」
家「全く…あれほど無茶するなと言ったのに、また血だらけで戻ってきて。あれから大変だったんだ」
五「硝子が寝ずに白夜の治療をしてくれたんだよ」
「そ、そうだったんだ……。硝子さん…ほんとにごめん!!無茶しないようにしたけど…その、勢い余ってしまって…ご迷惑をおかけしましたっ!!!!」
家「…まぁ、五条の言うとおり白夜が生きててくれたらそれでいい。お前がいないと、寂しいしな」
「硝子さん……」
家「あ、ひとつ言い忘れてた。全治1ヶ月の重症だから、治るまで任務は一切禁止だ。いいな?」
え……?
全治1ヶ月?
それまで任務は一切禁止?
五「普通の人間なら全治1ヶ月どころじゃ済まないけどね」
家「ていうより普通の人間なら死んでる。白夜だから生きてるものの」
五「確かにそうだ」
「え……あの、3日くらいで復帰するつもりだったんだけど…」
五「…白夜、また怒られて泣きたいのかな?」
家「さすがに私も怒るけどいいか?」
「……すみません、完治するまで大人しくします」
この二人を怒らせてはいけない
それを学ぶ白夜であった
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あれから、家での療養が許されオレは家のベッドで大人しくしていた
そういえばあの変態男、どうなったのかな
気になったので悟に聞いてみることにした
五「ああ、あいつなら捕まったよ。ちゃんと法の下で罰せられる」
「そっか…なら良かった。そういやさ…悟、あの男のところに行ってたよね?行ってどうするつもりだったの?」
五「…僕もよくわからない。でもあの時、白夜から連絡が来なかったら…あの男を殺していたかもしれない。それくらい、おかしくなってた」
「悟…」
五「…あの時は助かった。ありがとね」
「…!!うん!」
オレ、悟の役に立てたんだ…!
嬉しい…心からそう思った
五(ああーー、白夜とえっちなことしたーーい)
(悟っ…、硝子さんは何か言ってた…?)
五(えっちも完治するまで禁止だって)
(…そこちゃんと確認してる悟がさすがというか…)
五(むしろそこが一番重要でしょ!?)
(……ノーコメントで)
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