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第18話

今日は久々のデートです!
いつも着ている色気のない黒い服ではなく、悟の選んでくれたオシャレな服を着ている

それだけでも、気分は上がる



五「ほら白夜、はぐれないように手繋ごうか」

「う、うん」


周りから変な目で見られないか不安だが、ストーカーがいつ現れるか分からないため、悟が配慮してくれたんだろう



五「いやぁ、ほんと久々だね!デート!」

「そうだね。でも急に言い出すからびっくりしたよ」

五「えー、いいでしょー?僕だって白夜とデートしたいんだもん」

「はいはい」




そうして、二人で話している時だった
知らない女の人、二人が話しかけてきた



女性「あ、あの…!モデルさんか何かですか?」


え?
急になに…


女性「背も高くてカッコいいから、芸能人かなって思っちゃいました…!」


その二人は明らかに悟しか見ていない


…ほんとなに
貴重な悟とのデートの時間なのに

オレはイライラしていた


五(…白夜、イライラしてるな)


五「悪いけど、モデルでもないし芸能人でもないから。僕たち行くとこあるからこれで」

女性「ま、待ってください!少しでいいのでお茶でもしませんか!いいお店知ってます!」

女性「隣の子、弟さんですか?良かったら、弟さんも一緒でいいので…」


顔が似てて手を繋いでいるところを見て、オレが悟の弟だと勘違いしたらしい

だが、その言葉にオレは黙っていられなくなった



五「いや、ちが…「はぁ?誰が弟だよ。お姉さんたち、悟目当てなんでしょ?残念だったね。悟はオレの恋人。つまりオレのだから狙ったって無理だよ」


女性「えっ…」


「悟はオレのものだって言ってんだよ。この指輪見えない?てか急に何?逆ナンならよそでやってくれる?悟はあんたらと違って自由な時間が少ないの。貴重なデートの時間取らないでくれるかな。さっさと消えて」



オレの威圧と睨み付けに、女性たちはそそくさと逃げていった




「………」

五「…えっと、白夜?」

「…ごめん悟ー!!ついイライラして言いたい放題言っちゃったぁーっ(泣)」

五「……、ふふ、あははは!!いやぁ、爽快だったなぁ!むしろ気持ち良かったよー」

「ふぇ…?」

五「白夜があんなふうに怒るなんて、思わなかったからさ。嬉しかったよ。ありがと」


そう言って笑いながらオレの頭を撫でた悟


「…べ、別に…ムカついただけから…。悟との久々の超貴重なデートだから…誰にも邪魔されたくないし…」


五「うん、そうだね」


「あんな人たちに嫉妬したわけじゃないけど、悟は…オレの…だから…他の人と話すのは、嫌っていうか…」


五「あー!ほんと可愛いなー!」


悟はそう言ってぎゅっと抱き締めた


「さ、悟…!ここ外だよ!?」

五「むしろ大声で『悟はオレの恋人』発言のほうがやばいと思うけど」

「………」


…言い返せない



五「さ、これでご機嫌は直りましたか?」

「……直りました」

五「なら良かった♪あ、白夜!あそこ、美味しそうなもの売ってるよ。行ってみよっか」

「うん!」





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「うーん」

五「あれ、今度は白夜が宝石見てるの?」

「うん。よし、これに決めた!」


手に取ったのは、鮮やかな赤色の宝石



五「うん、綺麗だね。まるで白夜の右目みたいにキラキラしてる」

「そ、そうかな」

五「ま、白夜の目のほうが綺麗だけど」

「あれ、それどっかで聞いたセリフだな…」

五「気付かれたかぁ」




そんなこんなで購入
そして…




「はい、悟。あげる」

五「え?僕に?」

「うん。前にくれたネックレスのお返し。同じネックレスにしてもらった」

五「…白夜」

「…ほら、悟がさ。自分の目の色と同じ宝石をオレにくれたでしょ。だから今度は、オレの右目と同じ色のもの、あげたくて」

五「しかも、白夜の呪力入り」

「ふふ。これでお互い、どこにいるか分かっちゃうね」

五「まぁ、僕はどこにもいかないけどね!」

「ならいいけどさ。ときどき不安になるんだ。悟が、オレの前からいなくなるんじゃないかって。そう考えたら怖くてたまらない…」

五「………」

「ほんとは、呪術師なんて辞めて二人でひっそり楽しく暮らせたらいいのに。って。はは、自分勝手すぎて笑える。まぁ、無理なんだけどね」


悟がいるから今の均衡が保たれていることは分かっている
だから、悟が呪術師を辞めることは許されないんだろうって




五「白夜、ありがとう。白夜の気持ちが聞けて良かった。このネックレスも。高かったのに大丈夫?」


「え?あー、えっと…大丈夫!分割でなんとか!」


五(ふふ、可愛いな。後で僕が一括支払いしておこ)





「あはは、なんか顔熱くなってきた。ちょっとお手洗い行ってくるね…!」

五「わかった。待ってるね」


なんだか恥ずかしくなって一人になりたかった





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手洗い場で顔に水をかけ、タオルで顔を拭く


「…はぁ、オレ何言ってんだろ。あんなこと言ったら悟困っちゃうじゃん、オレのバカ」








気持ちを整え、トイレから出てすぐ、誰かがすれ違った瞬間だった


「僕のものにならないなら、誰のものにもならないように死んでよ白夜くん」


「…っ、う……」




お腹の辺りに強烈な痛み
そっとその場所を見ると、ナイフらしきものが刺さっている


「……、う、そ……。なんで……っ」



刺した男は、気付いた時にはいなくて
あいつは、オレをストーカーしてたやつだ…




あぁ…どうしよ…

意識が……



オレはその場に倒れ込んだ

異変に気付いた通行人たちが騒ぎ始める



「…さ、とる……」


















(…油断、しちゃった……ごめん……)
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