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第14話


「な、なんだお前!白夜くんは僕の…」

五「あ?この指輪見えない?白夜は正真正銘僕のだから。いい加減その手離せよ」

「いっ…!」


悟が男の手を払った

男の手から逃れた白夜を、悟はすぐに後ろへ隠れさせる


五「これ以上白夜に手を出すなら、通報するけどいい?」

「通報!?僕は捕まるようなことなんてしてない…!」

五「あ?白夜の後をつけたり、キモい液体や写真を送り付けたり、白夜に手を出そうとしたり。どう考えても通報ものでしょ」

「僕はただ…」

五「言い訳はいらないから、とっとと消えろ」



悟の睨みで男はその場を去っていった



五「…白夜、大丈夫?」

「……悟っ」


おもいっきり抱き付いた



五「白夜…ごめん、遅くなって」

「ううん…いい、助けてくれて、ありがと」


悟は、よしよし。とオレの頭を撫でた


「…オレ、やっぱりダメだ。危害を加えてくる男の人を目の前にすると、体が動かなくなる…」

五「それだけ白夜にとって辛かったんだよ。白夜のせいじゃないから、気にしなくていい」

「…悟の匂い、落ち着く」

五「…僕も、久しぶりの白夜に癒され中」

「そうだ、任務は?大丈夫だったの?」

五「もちろん終わらせてきたよ。一刻も早く白夜のところに駆けつけたかったから」

「…ありがと、悟」

五「どういたしまして。腕、強く掴まれてたせいで赤くなってる…硝子に治してもらおうか?」

「これくらい平気だよ。時間が経てば治るから」

五「強がらなくてもいいのに」


強がってないよ
悟がいてくれるだけで、こんな痕なんて気にならないから



五「それじゃ、帰ろっか」

「うん…!」



久しぶりに、悟と手を繋いで帰った








「…え、これ」

五「懲りないねぇ…たくっ」


家のポストに、使用済みのゴムがたくさん入っていた
そして、同じように入れられた手紙には

"あきらめないよ、白夜くん"

と書かれていた



「悟っ…」

悟の服をぎゅっと掴む


五(僕も白夜も任務があるから、ずっと一緒にはいてやれない。護衛をつけるか…と言っても呪術師はみんな忙しいし…)


「…うぅっ……!」


五「え、白夜!?」



突然吐き気に襲われて、オレはうずくまった


五「とにかく家に入ろ。立てる?」

「…う、ん」


悟に支えられながら、オレはベッドまで移動


五「横になって。水持ってくるね」


水を用意し、飲ませてくれたがすぐに戻してしまった
気持ち悪い……


五「……白夜、辛いだけろうけど我慢してて。硝子に連絡するから」

「……うぅ」




急いで電話をかけた


家『五条?』

五「硝子、急で悪いけど白夜を診てやってほしい」

家『え?何かあったのか?』

五「今家にいるんだけど、ポストに使用済みのゴムがたくさん入ってて。それで急に白夜がうずくまって吐き気がすごくて」

家『分かった。すぐ行くから、五条はなるべく白夜のそばにいてやって。背中撫でてあげるだけでも安心する』

五「分かった」



電話を切り、すぐに白夜のもとへ


五「白夜、すぐに硝子が来てくれるから、もう少し頑張って」


そう言って背中を撫でてくれた


あぁ…悟の手、大きくてあったかくて優しい

そんな中、意識がだんだん遠退いていく




五「白夜…?白夜!?」


呼んでも反応がない白夜に、五条はかなり焦っていた






家「…39.8℃。高熱だ。」

五「…硝子、白夜は大丈夫だよね?」

家「とりあえず鎮静剤は打った。おそらく精神的なものだな。命にかかわることはないが早いうちに目を覚ますかどうかは分からない」

五「……また、長い間眠ったままになるかもってこと?」

家「可能性の話だ」

五「…そう。今日はありがとう、助かった」

家「白夜のことならいつでも呼んで。とりあえず白夜が目を覚ますまで様子見ってこでよろしく」

五「ああ」




五条悟side


硝子が帰って、僕はずっと白夜のそばにいた

そして色んな思考が浮かんでくる


もういっそのこと、白夜を呪術師から引退させてしまおうか
そうすれば危険な任務に行くこともないし、1人にならないように僕のそばに置いておける

良いことづくめじゃん

白夜に、呪術師の才能があるって言ったのも僕なんだけどね


五「ま、そんなこと、白夜自身が許さないだろうけど」


優しい白夜のことだ
今自分が呪術師を辞めてしまったら、僕や七海、他の呪術師の負担が増えてしまうから辞めることはできないと言うに決まってる


五「はぁ…まったく、どうしたらいいもんかね」
















五(…白夜、どうしたら白夜が笑って幸せに暮らせる世界になるのかな)
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