第14話
家「これは間違いなく精液だな」
「…やっぱりそうなんだ」
一応ということで、硝子さんに調べてもらった
家「で、これが白夜宛てに届いたと。しかも高専に」
「うん…」
家「それって、白夜がこの学校に通ってるって知ってるってことだよね。やばくない?」
「…うぅ」
家「このこと、五条には言ったの?」
「…まだ。硝子さんに確認してもらってから連絡しようかと」
家「そうか。まぁなんだ、気を付けるに越したことはない」
「…うん」
そしてオレは、悟に電話をかけた
オレから電話するの、久しぶりだ…
プルルル…
五『もしもし白夜?』
…すご、ワンコールで出た
「あ…悟、いま大丈夫かな」
五『うん、大丈夫だよ。どうかした?』
「えと…実は…」
不審な荷物が届いたことを悟に伝える
五『……僕の白夜に、そんな汚いものを送りつけるなんて…どうしてやろうか、ストーカー野郎』
めちゃくちゃ怒ってる…
「…オレの居場所も、バレてるみたいで。オレ、どうしたらいいか」
五『とにかく、白夜は絶対一人にならないこと。今日は帰れそうにないから、悠仁か恵の部屋に泊まらせてもらいな』
「…分かった」
ということで…
「えっと…」
悠「先輩は俺の部屋に泊まるよな!?」
恵「いや、俺の部屋だろ」
「……」
正直どっちでもいい
悠仁も恵も強いし頼りになるから、ほんとどっちでもいい
「んー、じゃあじゃんけんで決める?」
悠「そうだな。言い合ってても決まんねーし」
恵「分かった。それでいい」
二人はじゃんけんの構えをして…
悠「じゃん…」
恵「けん…」
「「ぽんっ!」」
---------------------
「今日はごめんね、お邪魔しちゃって」
悠「全然!むしろ先輩と一緒で楽しい!」
「なら良かった」
じゃんけんの結果、今夜は悠仁の部屋に泊まらせてもらうことになった
悠「先輩はベッドに寝て!俺は床に布団敷いて寝るから!」
「いやいやオレが床に寝るから、悠仁はいつも通りベッドに寝な!?」
悠「え、でも先輩を床で寝させるわけには…」
「何言ってんの。先輩後輩は関係ないよ。ここは悠仁の部屋なんだから、ベッドでしっかり寝て」
悠「先輩がそう言うなら…」
そしてオレと悠仁は布団の中へ
悠「先輩、大丈夫?怖くない?」
「うん。悠仁が一緒だから怖くないよ。それに学長にも相談したら、高専関係者しか入れない帳をしてくれるらしくて。パンピーは入ってこれない」
悠「そっか!なら安心だ!」
「…ストーカーくらい自分でなんとかできたらいいのに。みんなに迷惑かけて申し訳ないよ」
悠「迷惑なんて誰も思ってないって。むしろ白夜先輩が心配なんだ」
「…ありがとう、悠仁」
悠「へへ。ほら、早く寝よ!」
「うん」
悠仁のおかげで、オレはゆっくり寝ることができた
「任務?」
悠「うん…しかも一年生全員で。ほんとは先輩のそばにいたいんだけど」
朝、悠仁たちに任務が入った
「ありがとう、悠仁。オレなら大丈夫!悠仁たちは任務に行ってきな」
恵「白夜、何かあったらすぐ五条先生か俺たちに連絡しろよ」
「はーい」
野「先輩…!気を付けて!」
「うん、野薔薇…それはオレのセリフかなぁ」
任務に行くほうが危険だからね
こうして一年生を見送り、オレは高専で一人になった
ボーッとしていると、またオレ宛に届いたものがあると高専関係者が持ってきた
「…今度は、封筒だ」
もちろん差出人の名前はない
…封筒なら、開けても大丈夫だよね?
オレはそっと封筒を開けた
「っ…!!」
中身を見た瞬間、オレは驚いて封筒を落とした
落とした反動で中身がすべて出てきた
「…これって」
……オレの、写真
しかも全部隠し撮りだ
中には着替えをしている最中の、際どいものもあった
「…なんだよっ、これ……」
急に気持ち悪くなって、口を押さえる
「うぅっ…」
…どうしよ、怖い
どこで見られているのか分からなくて怖い…!
うずくまっていると、たまたま通りかかった硝子さんが心配して駆け寄ってきてくれた
家「白夜、どうした!…って、これは…」
「…硝子さん、オレ……」
家「…とにかく医務室に来て休め。話はそれからだ」
(…悟、早く帰って来て……)