第11話
悠「すぐ姿が戻って良かったじゃん先輩」
「…ほんとに。あれ以上ガキのままだったら何しでかしてたか分からん…」
悠「え?白夜先輩何かしでかしてたっけ?」
「色々やってんよ…」
オレは今、悠仁と二人でお昼のお弁当を食べている
あれから幾日か経ち、オレは休んでいた分の任務をこなし、忙しい日々を送っていた
この悠仁とのお昼休みが久しぶりにゆっくりできる時間なのだ
ちなみに今日は初めから悠仁と約束してたので、お弁当は三人分作りました
オレと悠仁と悟の分
「はぁ…悠仁…オレに癒しをくれ」
悠「え?癒しなら五条せんせーにもらえばいいじゃん」
「……それがさぁ。最近オレが忙しいのもあって、時間合わなくて悟と少ししか会話できてないんだよね」
悠「そうなん?」
「うん…帰ってくるのも遅いし朝は早いし」
悠「そっかぁ。まぁ無理しないようにね、先輩」
「ありがと、悠仁」
悠「それにしても白夜先輩の弁当うますぎだわ…。五条せんせー毎日食ってんだよね?羨ましい…」
「誉めても何も出ないよ~?」
悠「で、その五条せんせーは相変わらず任務?」
「うん」
悠「寂しくない?」
「…そりゃ寂しいけど。今日は悠仁が一緒だし」
悠「でもでも、白夜先輩がピンチの時はさ、五条せんせーがすぐ駆けつけてくれたりするでしょ」
「時と場合によるんじゃないかな?オレがそうとうヤバい時って、オレしばらく意識無いからすぐ来てくれてるか分かんないんだよね。半年前の大怪我の時も、結局オレ半年寝てたし」
悠「あー、そっか。そりゃそうだ。でも五条せんせー、先輩のこと大好きだから絶対飛んできてると思うけどなぁ」
「だったら嬉しいけどね」
あれ…なんか、目の前がクラクラする
やっぱ今日いつもより調子悪いのかな
朝、家を出る時悟に『白夜、なんか顔赤くない?調子悪い?』って言われたんだよね
でも、自分的には少し熱っぽいくらいで、辛くはなかったから、大丈夫だよ。って答えたんだけど
悠「白夜先輩?大丈夫?なんかぼーっとしてっけど」
「あ、うん。大丈夫…」
だが、身体は無情にも言うことをきかなかった
白夜から身体の力が抜け、椅子から床にふらっと倒れ込んだ
悠「白夜先輩!?」
「…ごめっ…ゆう、じ…」
悠「謝んなくていいから!顔、すごく熱い…。えっと、とりあえず五条せんせーに連絡…」
自分のスマホを出してから、一時停止する悠仁
悠(待て。俺のから掛けるより、白夜先輩のスマホから掛けたほうが五条せんせー出てくれんじゃね!?)
五条が忙しい場合、連絡が取れなかったりする
だが、白夜からの連絡なら、忙しくても電話に出るのでは?
と悠仁は考えた
悠「先輩、スマホ借りていい!?」
「…いい、けど」
悠「よし。せんせーせんせーっと」
悠仁は電話をし始める
五『もしもしー?珍しいね、白夜から電話くれるなんて』
悠「あ、ごめんせんせー!俺!悠仁なんだけど…」
五『…悠仁?』
悠「お昼食べてたら、白夜先輩が急に倒れちゃって…!熱もあるっぽくて…!」
五『分かった。すぐ行くから悠仁は白夜の様子みててくれる?』
悠「うす!」
電話を切り、白夜の様子を見る悠仁
悠「白夜先輩!五条せんせーすぐ来てくれるって!」
「…え、悟が…?」
今日、出張って言ってなかったっけ……
帰るのは明日って…
五「…白夜っ!」
ものの数秒でやってきた五条悟
悠「え!?はやっ!!!!」
「…悟、仕事は…?」
五「仕事なんてしてる場合じゃないでしょ。白夜が倒れたなんて聞いて」
悠「…せんせー、無限使ってきたの…?」
五「まぁね。そんなことより白夜、やっぱり調子悪かったんだね。ごめん。もっと僕がちゃんと様子見てれば…」
「…ううん。オレ自身そんな辛くなかったんだけど、なんか急に…」
五(呪いにかかってる感じはしない)
五「とにかく、硝子のところに行こう。僕じゃどうしようもなさそうだし」
五条は白夜をそっと抱きかかえる
「…悟」
五「ん?」
「…来てくれて、ありがと」
五「…白夜のためなら、いつでも駆け付けるよ」
(…なんか、身体が熱い…っ)
五(…だんだん白夜の顔が……)